人口は減っている。若者がいない。商店街はシャッター街。前橋についてよく言われることを、公的統計で確かめます。当たっている数字と、外れている数字があります。
このページで扱うこと
前橋市がいまどういう状態にあるかを、公的統計から確かめます。人が増えているのか減っているのか。どこから来てどこへ行くのか。働く場所はどれだけあるのか。暮らすのにいくらかかるのか。
扱うのは市の輪郭にあたる数字です。人口の社会増減、出生率、通勤流動、事業所数、生活コスト、空き家、商店街の通行量、上場企業の所在。分野はばらばらに見えますが、どれも「前橋という場所がいまどう機能しているか」を別の角度から測ったものです。
採用や待遇の話はヒト(雇用・福利厚生)で、家計や資産形成の話はカネ(資産形成)で扱います。このページはその手前にある、前橋そのものの現在地です。
印象で語られやすい場所だから、数字を置く
前橋について語られる言葉には、共通した型があります。人口が減っている。若者がいない。商店街はシャッター街。高崎に負けている。
実際に数字を見ると、そのいくつかは当たっていて、いくつかは外れています。前橋市は毎年、人口が転入超過です。失っているのは20〜24歳だけで、65歳以上はむしろ増えています。合計特殊出生率は全国平均も群馬県平均も上回っています。商店街の通行量は4年で1.8倍に戻りました。
一方で、将来人口は2050年に18%減という推計が出ています。県内主要4市で最も速いペースです。空き家率は15.2%あります。良い数字も悪い数字も、同じ基準で並べます。
印象が外れているとき、その外れ方にこそ意味があります。「若者がいない」のではなく「20代前半だけが出ていく」のだとすれば、打ち手は変わります。
使用する統計と更新の周期
このページの記事は、次の公的統計を使っています。更新の周期はさまざまです。毎年出るものもあれば、5年に一度しか出ないものもあります。
いずれも公表され次第、記事を更新します。最新でない数字を載せ続けることはしません。
毎年更新される統計
| 統計 | 作成機関 | 使っている記事 |
|---|---|---|
| 社会・人口統計体系 | 総務省 | 財政、歳出、歳入、交通事故、ごみ、学校、学校別の児童数、医療、中学校、農業、高校 |
| 住民基本台帳人口移動報告 | 総務省統計局 | 人口・社会増減 |
| 小売物価統計調査(構造編) | 総務省統計局 | 生活コスト |
| 介護保険事業状況報告 | 厚生労働省 | 介護 |
| 一般廃棄物処理実態調査 | 環境省 | ごみ |
| 保育所等関連状況取りまとめ | こども家庭庁 | 子育て・出生率 |
| 群馬の交通事故統計 | 群馬県警察 | 交通事故 |
| 運転免許統計 | 警察庁 | 交通事故 |
| 5月1日現在の児童生徒数、園児数及び学級数 | 前橋市教育委員会 | 学校別の児童数、中学校 |
| 前橋市統計書 | 前橋市 | 学校別の児童数 |
| 学校基本統計(確報) | 群馬県 | 高校 |
| 教育統計資料 | 群馬県教育委員会 | 学校 |
| 群馬の農業 | 群馬県 | 農業 |
| 大学概要(附属学校園・附属病院) | 群馬大学 | 学校別の児童数、中学校、医療 |
数年おきに更新される統計
| 統計(周期) | 作成機関 | 使っている記事 |
|---|---|---|
| 商店街通行量調査 (隔年) | 前橋市 | 商店街 |
| 市町村別農業産出額(推計) (不定期) | 農林水産省 | 農業 |
| 国勢調査 (5年) | 総務省統計局 | 通勤流動、通勤先 |
| 経済センサス活動調査 (5年) | 総務省 | 事業所・事業承継 |
| 住宅・土地統計調査 (5年) | 総務省統計局 | 空き家 |
| 人口動態保健所・市区町村別統計 (5年) | 厚生労働省 | 子育て・出生率 |
| 日本の地域別将来推計人口 (5年) | 国立社会保障・人口問題研究所 | 将来人口、高齢化率 |
| 第8次群馬県保健医療計画 (6年) | 群馬県 | 医療 |
随時更新される資料
| 資料 | 作成機関 | 使っている記事 |
|---|---|---|
| 上場会社情報 | 日本取引所グループ | 上場企業 |
| 群馬県立学校の定員、県立高等学校管理に関する規則 | 群馬県 | 高校 |
| 私立学校名簿 | 群馬県 | 中学校 |
| 市立小・中学校及び特別支援学校一覧 | 前橋市 | 学校別の児童数 |
| 中心市街地活性化基本計画ほか | 前橋市ほか | 商店街 |
このほか、記事によっては個別の統計表や自治体の公表資料を使っています。各記事の「出典」の節に、統計表IDやURLまで記載しています。
市の数字と県の数字を分けて書きます
統計によって、集計の単位が違います。前橋市単独の数字が取れるものと、群馬県までしか取れないものがあります。
人口、事業所、空き家、通勤、出生率、商店街は市の数字です。有効求人倍率は前橋公共職業安定所の管内なので、市の行政区域とは一致しません。賃金や労働時間は県までしか公表されていません。
各記事の「対象範囲」に、どの単位の数字かを必ず書いています。県の数字を前橋の数字として書くことはしません。単位が違えば、結論も変わることがあります。
実際、貯蓄の記事で群馬県の貯蓄が全国を10.5%下回ると書きましたが、前橋市に絞った記事では全国平均を上回りました。県の数値は町村部を含む平均だからです。
公開済みの記事
Population
人口9本
何人いて、どう動いているか
2025年
前橋市の人口推移|転入超過96人、減るのは20代だけ
前橋は毎年、人口が転入超過。失っているのは20〜24歳だけ。
記事を読む→
2050年推計
前橋の将来人口|2050年に18%減、県内主要4市で最も速い
減り方の速さは、県内で最も速い。
記事を読む→
2050年推計
前橋市の高齢化率は2050年に39.7%|上がる理由は高齢者増ではない
上がる理由は、分母が減ることにある。
記事を読む→
2018〜2022年
前橋市の出生率は1.41|待機児童0人
出生率は高い。それでも子どもは減っている。
記事を読む→
2026年
前橋はドーナツ化していない|増えたのは地価が中位の3圏域
高い所も安い所も減った。
記事を読む→
2020年
前橋の年齢中位数は50.1歳|市民の半分が50歳以上
全国より高いが、自治体の7割より低い。
記事を読む→
2024年
前橋の婚姻は31年で45.6%減|離婚も41.7%減った
離婚が増えたのではない。
記事を読む→
2020年
前橋の単独世帯は49,285|3世帯に1つが一人暮らし
35年で3.0倍になった。
記事を読む→
1920〜2020年
前橋の人口ピークは2000年|合併が減少を10年隠した
合併が、減少を10年隠していた。
記事を読む→
Living
くらし13本
住む・使う・捨てる
2025年版
前橋の生活コスト|群馬の物価は全国最低、賃金差との差し引きで見る
安く買えることと、支出が少ないことは別だった。
記事を読む→
2023年
前橋市の空き家率は15.2%|中身はアパートの空室
率は高いが、中身を見ると印象が変わる。
記事を読む→
2024年度
前橋市のごみは1人1日874.6g|県内5市で最少
排出量は減っているのに、リサイクル率も下がった。
記事を読む→
2025年
群馬の交通事故は人口当たり全国1位|死者数は25位
件数の多さと危険度は、同じではない。
記事を読む→
2022年度
前橋市の災害復旧費は1人898円|桐生の8.6%
少ないのは災害。減ったのは団員。
記事を読む→
2020年
前橋市で減ったのはバスだけ|鉄道は30年変わらず
公共交通が減った、ではなかった。
記事を読む→
2024年度
前橋市の下水道は料金で賄えない|経費回収率76.4%
下水道だけ、料金で足りていない。
記事を読む→
2020年
前橋の市街地は5市で最も広い|密度は全国の62%
市街地は広く、人は薄く住む。
記事を読む→
2020年
前橋のひとり親世帯は1,923|9割が母子世帯
母子は父子の9.0倍。5市で最も高い。
記事を読む→
2023年
前橋の日照時間は全国3位|太陽光の設置率は5市で4番目
条件は良いのに、屋根は追いつかない。
記事を読む→
2025年
前橋の刑法犯は2,466件|人口当たり県内5市で3位、自転車盗が最多
4年で1.6倍。ただし県も全国も同じ向き。
記事を読む→
2024年
前橋の救急出動は年2万件|10年で1.36倍、6割は急病
10年で1.36倍。6割は急病。
記事を読む→
2024年度
群馬県民のバス乗車は年5.4回で全国の6分の1|前橋駅はコロナ前の93%
バス乗車は全国の6分の1。駅はコロナ前の93%。
記事を読む→
Economy
まち・産業7本
働く場所と、動く人
2020年版
前橋の昼夜間人口比率は104.0|流入は高崎と同じ、違うのは流出
集める力は同じ。違うのは出ていく人の数だった。
記事を読む→
2020年
前橋市の通勤先|東京へ通う人は0.9%だけ
車がなければ成立しない生活圏である。
記事を読む→
2025年
前橋市の商店街の通行量は4年で1.8倍|休日15,110人
4年で1.8倍。ただし長期では82%減っている。
記事を読む→
2021年版
前橋の事業所数|高崎との差は1.1倍、なのに求人は1.4倍
事業所の数では説明がつかない差がある。
記事を読む→
2026年9月時点
前橋市の上場企業は7社|県内20社の3分の1、地銀2行が本店
地銀2行の本店が、どちらも前橋にある。
記事を読む→
2024年
前橋の農業産出額は577.1億円で全国8位|主役は鶏卵に
県庁所在地の顔が、もう一つある。
記事を読む→
2024年
前橋の観光入込客数は県内1位|ただし宿泊率6.5%は県計の半分
数は多い。ただし泊まらない。
記事を読む→
Finance
財政6本
市のお金の入りと出
2024年度
前橋市の財政力指数0.77 将来負担比率は5市で最も高い
45年かけて、出発点の0.79を下回った。
記事を読む→
2024年度
前橋市の歳出|民生費が土木費の4.2倍、割合は5市で最も高い
同じ額を、違う配分で使っている。
記事を読む→
2024年度
前橋市の歳入|地方税は34.4%で5市3位
構成比と実額は、別の話である。
記事を読む→
令和7年度
前橋のふるさと納税は3.5億円|出ていくのは8倍
集めていないのに、出ていく。
記事を読む→
2025年
前橋市の職員は2,637人|人口当たり県内5市で3位、2023年を底に増加
5市の3位。2023年を底に増加へ。
記事を読む→
2024年
前橋市長選の投票率は39.39%|半世紀で半分近くに、5市では3位
半世紀で半分近くに。5市では3位。
記事を読む→
Care
医療・介護7本
支える体制
2024年
前橋市の医師数は10万人当たり497.7人|全国の1.78倍
突出しているのは医師だけだった。
記事を読む→
2024年度
前橋市の要介護認定率18.49%|重度の割合は高い
1つの数字で自治体を比べることの限界。
記事を読む→
2024年
前橋の小児科は10年変わらず|病院の分娩医師は県の41.5%
産む医療は、前橋に集まっている。
記事を読む→
2023年
前橋の介護施設|老健が減ったのは5市で前橋だけ
実数では多い。人口で割ると4番目。
記事を読む→
2026年
前橋のサ高住は1,052戸で県内2位|介護施設とは順位が逆
住まいの種類で、順位が変わる。
記事を読む→
2020年
前橋の平均余命は男81.70年で県内最長|全国との差は0.14年
医師が多くても、寿命は変わらない。
記事を読む→
2024年
前橋の薬剤師は全国の1.10倍|突出しているのは医師だけ
3職種で見ても、医師だけが離れている。
記事を読む→
Education
教育7本
子どもと学校
2024年度
前橋市の小学生は42年で半分|学校は3校しか減っていない
出生率が高くても、子どもの数は減る。
記事を読む→
2026年
前橋市の小学校48校のうち35校で児童が減った
市全体の平均では、実態が見えない。
記事を読む→
2026年
前橋市の中学生は5年で7.1%減|学級数は3.6%増
小学校とは逆のことが起きていた。
記事を読む→
2024年度
前橋市の高校生は中学生の1.09倍|桐生は2.30倍
集める機能は、県庁所在地だけのものではない。
記事を読む→
2025年度
群馬の県内進学率は34.6%|3人に2人が県外へ
出た人のすべてが、出たままではない。
記事を読む→
2024年度
前橋の図書館は18館で県内最多|1人当たりの貸出は高崎とほぼ同じ
小さい図書館が、たくさんある。
記事を読む→
2020年
前橋の大学卒は21.9%|分母を変えると全国との順序が逆転する
同じデータで、上とも下とも言える。
記事を読む→
