前橋用語辞典

当サイトの記事で使っている統計用語を、前橋・群馬の文脈に即して説明します。
数字の意味を取り違えないための参照先としてご利用ください。

人口に関する用語

社会増減

転入者数から転出者数を引いた値です。
出生と死亡による増減は含みません。

「前橋の人口が減っている」という表現には、社会増減の話と自然増減の話が混在しがちです。
前橋市は社会増減では毎年プラスですが、総人口は減っています。
減少の主因は出生数が死亡数を下回る自然減であり、人の移動ではありません。

転入超過・転出超過

転入が転出を上回る状態が転入超過、逆が転出超過です。
社会増減がプラスであることと同義です。

前橋市は2025年に96人の転入超過でした。
ただし年齢階級別に見ると、20〜24歳のみが転出超過です。

住民基本台帳人口移動報告

総務省統計局が公表する、市区町村間の人口移動の統計です。
住民票の異動届にもとづくため、届出を伴わない移動は反映されません。

進学のため転居しても住民票を移さない例があり、実際の人の動きより過少に出る可能性があります。

合計特殊出生率

15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計した値です。
ひとりの女性が生涯に産む子どもの数の推計にあたります。

この値が高くても、産む世代の人数が減っていれば生まれる子どもの総数は減ります。
前橋市の合計特殊出生率1.41は全国1.33を上回りますが、同じ期間に小学校の児童数は半減しました。

昼夜間人口比率

昼間人口を夜間人口(常住人口)で割り、100を掛けた値です。
100を超えると、通勤や通学で市外から入ってくる人のほうが多いことを意味します。

前橋市は104.0で、周辺から人を集める側です。
ただしこの数字は流入と流出の差し引きであり、どちらの絶対量が大きいかは示しません。

高齢化率

総人口に占める65歳以上の割合です。

分子である高齢者の数が増えなくても、分母の総人口が減れば上がります。
前橋市が2050年に39.7%になる推計も、高齢者は7.3%しか増えず、15〜64歳が28.4%減ることによるものです。

将来推計人口

国立社会保障・人口問題研究所が5年ごとに公表する、将来の人口の推計です。
直近の国勢調査を基準に、出生・死亡・移動の傾向が続くと仮定して算出されます。

予測ではなく、条件付きの計算結果です。
政策や経済環境の変化は織り込まれていません。

仕事に関する用語

有効求人倍率

公共職業安定所が扱う求人数を、求職者数で割った値です。
1を上回れば求人が求職者より多いことを意味します。

賃金や労働条件は反映しません。
人手不足が深刻な業種ほど倍率は高くなるため、倍率の高さがそのまま働きやすさを示すわけではありません。

また、民間の求人サイトやエージェント経由の求人は含みません。

新規求人と有効求人

新規求人はその月に新たに受け付けた求人、有効求人は前月からの繰越を含めて有効な状態にある求人の総数です。
有効求人のほうが数は大きくなります。

季節調整値と原数値

求人は年度替わりに増え、年末に減るなど、季節による規則的な変動があります。
その影響を除いた値が季節調整値、除いていない値が原数値です。

群馬労働局の安定所別データには季節調整値がありません。
当サイトの安定所別の数値はすべて原数値であり、月ごとの水準差には季節要因が含まれます。

安定所管内

公共職業安定所が管轄する地域の単位です。
市の行政区域とは一致せず、周辺町村を含む場合があります。

当サイトが「前橋の求人」と記す場合、それは前橋公共職業安定所管内の数値であり、前橋市の統計ではありません。

労働力率

15歳以上の人口に占める、労働力人口の割合です。労働力人口は「就業者+完全失業者」で、働いている人と仕事を探している人の合計にあたります。就業している人だけの割合である就業率より高く出ます。

完全失業率

労働力人口に占める完全失業者の割合です。完全失業者とは、仕事がなく、仕事を探していて、すぐに就ける人を指します。仕事を探していない人は分子にも分母にも入りません。

正規と非正規

雇用者の区分です。非正規にはパート、アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託などが含まれます。当サイトの非正規比率は「非正規の職員・従業員 ÷(正規+非正規)」として算出しており、会社の役員と自営業主は含みません。

特化係数

ある地域の産業構成比を、全国の構成比で割った値です。1.0なら全国と同じ、1.0より大きければその産業が全国より厚いことを示します。地域の産業の偏りを見るときに使われます。

有業者と就業者

似ていますが調査が違います。有業者は就業構造基本調査の用語で、ふだん収入を得ることを目的として仕事をしている人を指します。就業者は国勢調査の用語で、調査期間中に少しでも仕事をした人を指します。数値を比べる際は、どちらの調査によるものかを確認する必要があります。

賃金・お金に関する用語

賃金構造基本統計調査

厚生労働省が毎年実施する、賃金の実態に関する調査です。
年齢階級別、産業別、企業規模別、都道府県別の賃金が得られます。

公表されるのは所定内給与額が中心で、残業代や賞与は別項目です。
市区町村別の集計はありません。

所定内給与額

あらかじめ定められた労働時間に対して支払われる給与です。
残業代、休日出勤手当、賞与は含みません。

地域間で比較する際は、この定義がそろっているかを確認する必要があります。

構成比と開設率

構成比は、全体を100としたときの内訳の割合です。
開設率は、対象となる母集団のうち何割が該当するかを示します。

NISA口座を例にすると、構成比は「群馬県の口座のうち何割が70歳代か」、開設率は「群馬県の70歳代人口のうち何割が口座を持っているか」です。

構成比は人口構成の影響を受けます。
高齢化が進んだ地域では高齢層の構成比が高く出るため、地域間の比較には開設率のほうが適しています。

NISA

少額投資非課税制度です。
専用口座での投資による利益に、所得税・住民税がかかりません。
18歳以上が対象です。

金融庁が口座数を公表しており、2025年から都道府県別・年齢層別の内訳も公開されています。
市区町村別の集計はありません。

課税対象所得

市町村民税の所得割の課税対象となった所得の合計です。
納税義務者1人当たりで示されることが多く、市区町村別に比較できる数少ない所得指標です。

非課税の人は分母に含まれません。
そのため住民全体の平均所得より高めに出ます。

貯蓄現在高と負債現在高

貯蓄現在高は預貯金・有価証券・生命保険などの金融資産の合計、負債現在高は住宅ローンなどの借入残高です。
住宅や土地といった実物資産は含みません。

両者の差が純貯蓄です。
住宅ローンで家を持つと負債だけが計上されるため、40代までは純貯蓄がマイナスになるのが一般的です。

平均消費性向

可処分所得のうち、消費支出に回した割合です。
可処分所得は実収入から税と社会保険料を差し引いた額を指します。

この値が低いほど、手元に残る額が大きくなります。
収入が多い世帯ほど低く出る傾向があります。

可処分所得

実収入から、税金と社会保険料を差し引いた額です。いわゆる手取り収入にあたります。家計調査などで使われる場合は世帯単位・1か月あたりの金額で、個人の年収とは単位が異なります。

世帯区分(二人以上の世帯・勤労者世帯)

家計の統計では、世帯の範囲を複数の切り口で分けています。「二人以上の世帯」と単身を含む「総世帯」、そして世帯主が雇用されている「勤労者世帯」と無職・自営業を含む「全世帯」です。組み合わせによって数値が変わり、市と県で順序が逆転することもあります。比較する際は同じ区分かを確認してください。

持ち家率

居住世帯のある住宅数に占める、持ち家の割合です。住宅・土地統計調査から算出します。なお家計調査の住居費には持ち家世帯の家賃相当額が含まれないため、持ち家率が高い地域は住居費が低く出ます。

行政・制度に関する用語

財政力指数

基準財政収入額を基準財政需要額で割った値の、過去3年度の平均です。
1.0を超えると必要な経費を自前の収入で賄えるとみなされ、地方交付税を受け取らない不交付団体になります。

分子と分母の両方が動きます。
高齢化で行政需要が増えれば分母が大きくなり、収入が同じでも指数は下がります。

将来負担比率

地方債残高など将来支払う可能性のある負担額が、標準的な財政規模に占める割合です。
市町村は350%以上で早期健全化基準に該当します。

将来負担額を充当可能な財源が上回る団体では、比率が算定されません。
数値がないことは、負担が実質ゼロと評価される状態を意味します。

目的別歳出と性質別歳出

同じ歳出を別の切り口で分けたものです。
目的別は「何のために使ったか」(民生費・土木費・教育費など)、性質別は「何として支払ったか」(人件費・扶助費・普通建設事業費など)を示します。

保育所を建てる支出は、目的別では民生費、性質別では普通建設事業費に入ります。
どちらも合計すると歳出総額になります。

要介護認定率

第1号被保険者(65歳以上)に占める、要介護または要支援の認定を受けた人の割合です。

認定者には40〜64歳の第2号被保険者も含まれるため、分子の取り方で数値が変わります。
また率が低くても、認定の内訳に重度が多ければ給付費は高くなります。

二次医療圏

一般的な入院医療を提供する地域の単位で、都道府県が医療計画で定めます。
病床数の配分もこの単位で行われます。

群馬県は10圏域に分かれています。
前橋医療圏は前橋市だけで構成されており、1市のみで成立するのは県内で唯一です。

リサイクル率

資源として再利用された量が、ごみ処理量に占める割合です。
環境省の統計にはRとR’の2つの定義があります。

Rは固形燃料化やセメント原料化を含み、R’はそれらを除いた厳しい指標です。
同じ自治体でも定義によって数値が変わるため、比較には注意が必要です。

農業産出額

生産された農産物の販売額にあたる推計値です。
市町村別のものは農林水産省が都道府県ごとに公表しています。

ここから飼料費や肥料費などの経費を引いたものが所得になります。
畜産は飼料費の比重が大きいため、産出額が高くても所得の割合は下がります。

廃置分合処理済

市町村合併があった場合に、過去の数値を現在の市域に遡って補正した統計のことです。
総務省の社会・人口統計体系には、当時の市域による「オリジナル」版と、この処理済版の2つがあります。

前橋市は2004年と2009年に4つの町村を編入しています。
時系列を比較する場合、オリジナル版では合併の年に段差が出るため、当サイトでは処理済版を使っています。

消防費と災害復旧費

いずれも市町村の歳出の科目です。消防費は消防署や消防団の運営にかかる費用、災害復旧費は災害で壊れた道路・河川・農地などを元に戻すための費用です。災害復旧費は市の負担額であり、被害の総額とは異なります。国庫補助の有無によっても変わります。

データの扱いに関する用語

CC BY 4.0

クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際ライセンスです。
出典を明記すれば、複製、改変、商用利用を含めて自由に使えます。
事前の許諾や連絡は不要です。

当サイトが配布するCSVはこのライセンスで提供しています。

基準日

統計がいつの時点の状態を示しているかを表す日付です。

異なる統計を組み合わせるとき、基準日がずれることがあります。
当サイトでは基準日を必ず明記し、ずれがある場合はその旨を記載しています。

複数回答

ひとつの質問に複数の答えを選べる形式です。国勢調査の利用交通手段などがこれにあたり、各項目の割合を足すと100%を超えます。駅まで自転車で行き、電車に乗り、降りてから歩く人は3つに数えられます。

標本調査と集計世帯数

すべてを調べる全数調査に対し、一部を抽出して調べるのが標本調査です。家計の統計はこれにあたり、集計した世帯数が少ないほど数値の振れが大きくなります。とくに自動車の購入のような高額で不定期な支出は、標本が小さいと実態から離れることがあります。当サイトでは集計世帯数が少ない数値を扱う際、その旨を記事中に明記しています。

関連ページ

更新履歴

2026年9月13日 分野から探せるナビを追加
2026年9月13日 用語11項目を追加、全用語にリンク用のIDを付与
2026年9月10日 用語を15項目追加
2026年8月25日 公開