前橋の人はどれだけ投票に行っているのか。市長選・市議選の投票率を1966年からたどり、県内の他の市や国政選挙と比べた。
2024年の前橋市長選挙の投票率は39.39%。有権者273,592人のうち、投票したのは107,779人だった。
1974年の68.59%から半分近くまで下がり、2016年には30.97%と過去最低を記録した。
県内5市で比べると、市長選は3位、市議選は4位。高崎市と伊勢崎市の市長選は直近が無投票だった。
対象範囲
群馬県選挙管理委員会「市町村選挙データ集」(令和8年1月1日現在)と、前橋市選挙管理委員会の選挙結果による。市長選は1966年からの16回、市議選は補欠選挙を除く一般選挙を使った。
5市の比較は、それぞれの直近の一般選挙の投票率で行った。無投票の回は投票率がない。
年代別の投票率は取れていない
前橋市・群馬県選管とも、年代別投票率の抽出調査は公表が見つからなかった。この記事の投票率はすべて全有権者の値である。
市長選は68.59%から39.39%へ

前橋市長選の投票率は、1974年の68.59%が最も高い。その後は上下しながら下がり、2016年に30.97%と過去最低になった。2020年は43.16%、2024年は39.39%である。
1992年(39.23%)と2000年(36.60%)も40%を割っており、2000年代以降は50%前後と30〜40%台を行き来している。
| 年 | 投票率 |
|---|---|
| 1966年 | 53.90% |
| 1970年 | 66.21% |
| 1974年 | 68.59% |
| 1978年 | 62.74% |
| 1982年 | 58.06% |
| 1986年 | 45.89% |
| 1988年 | 61.12% |
| 1992年 | 39.23% |
| 1996年 | 53.77% |
| 2000年 | 36.60% |
| 2004年 | 48.83% |
| 2008年 | 52.40% |
| 2012年 | 49.06% |
| 2016年 | 30.97% |
| 2020年 | 43.16% |
| 2024年 | 39.39% |
1988年は任期途中の選挙。
5市では市長選3位、市議選4位

直近の市長選で投票率が最も高いのは桐生市の46.11%(2023年)。太田市39.74%(2025年)、前橋市39.39%(2024年)と続く。高崎市(2023年)と伊勢崎市(2025年)は無投票で、投票が行われなかった。
市議選は桐生市46.12%、伊勢崎市42.62%、高崎市42.27%、前橋市39.34%、太田市38.49%で、前橋は5市の4位である。
| 市 | 市長選(直近) | 市議選(直近) |
|---|---|---|
| 桐生市 | 46.11%(2023年) | 46.12%(2023年) |
| 太田市 | 39.74%(2025年) | 38.49%(2023年) |
| 前橋市 | 39.39%(2024年) | 39.34%(2025年) |
| 高崎市 | 無投票(2023年) | 42.27%(2023年) |
| 伊勢崎市 | 無投票(2025年) | 42.62%(2022年) |
市長選が無投票になる市が増えている
高崎市は2019年と2023年、伊勢崎市は2013年・2017年・2025年の市長選が無投票だった。5市のうち2市で、直近2回以上の市長選に投票の機会がなかった。
国政選挙は5割超、市の選挙は4割弱

前橋市の有権者は、選挙の種類によって投票率が大きく違う。参院選(2025年)は53.47%、衆院選(2026年)は51.25%と5割を超える。
市長選と市議選は39%台、県議選(2023年)は37.36%。知事選(2023年)は27.50%で、4人に1人強しか投票していない。
| 選挙 | 年 | 投票率 | 当日有権者数 | 投票者数 |
|---|---|---|---|---|
| 参院選 | 2025 | 53.47% | 272,991 | 145,957 |
| 衆院選 | 2026 | 51.25% | 272,297 | 139,550 |
| 市長選 | 2024 | 39.39% | 273,592 | 107,779 |
| 市議選 | 2025 | 39.34% | 272,099 | 107,044 |
| 県議選 | 2023 | 37.36% | 273,168 | 102,044 |
| 知事選 | 2023 | 27.50% | 273,802 | 75,293 |
この数字をどう読むか
ここから先は解釈である。事実は上に書いたとおりで、以下はこの数字を前橋の他のデータと重ねたときに何が言えるかという話になる。
身近な選挙ほど投票率が低い
国政選挙より市や県の選挙のほうが投票率が低いのは、前橋に限らず全国で見られる傾向である。ただし、市長選が無投票になる市が県内で増えていることは、選択肢そのものが減っていることを意味する。
市の予算を決める人を、4割で選んでいる
歳出の記事で見た約1,500億円の使い道は、市長と市議会が決める。その決め手となる選挙に、有権者の6割は参加していない。
このデータの限界
- 順位・差は当サイトが算出した。
- 年代別の投票率は公表が見つからず、扱っていない。
- 当日有権者数と投票者数は、前橋市選管の公表ページにある直近の回だけを載せた。
- 市議選は補欠選挙を除いた一般選挙の値を使った。県データ集の区別を機械的に読み取っており、誤りがあれば直す。
- 国政選挙の投票率は前橋市分の値で、選挙区の区割りは回によって違う。
- 無投票の回は投票率がなく、比較から外れる。
よくある誤解
「前橋は投票率が特に低い」
市長選は5市で3位、市議選は4位です。どの市も4割前後で、前橋だけが低いわけではありません。
「投票率が下がっているのは若者のせい」
前橋市の年代別投票率は公表されておらず、この記事からは分かりません。全有権者の値でも1974年から半分近くに下がっています。
Q&A
次の前橋市長選はいつですか
前回は2024年2月で、任期は4年です。日程は前橋市選挙管理委員会のページで確認できます。
期日前投票の割合は分かりますか
この記事では扱っていません。前橋市選管の選挙結果に載っている回があります。
次の更新はいつですか
市長選・市議選のたびに更新します。次は市議選(2029年)か市長選(2028年)の予定です。
出典
- 群馬県選挙管理委員会「市町村選挙データ集」(令和8年1月1日現在)
- 前橋市選挙管理委員会「選挙結果」(市長・市議・県議・知事・衆院・参院)
データダウンロード
本記事で使用したデータは、CSVでご自由にダウンロードいただけます。ライセンスはCC BY 4.0です。
| No | データ名 | 出典 | ダウンロード |
|---|---|---|---|
| 102 | 県内5市の市長選・市議選の投票率(全回)と前橋市の各選挙の投票率 | 群馬県選挙管理委員会「市町村選挙データ集」、前橋市選挙管理委員会 | CSVを保存 |
更新履歴
- 2026年9月25日 公開
