前橋市の総合計画は1本目と2本目で、市の決算は財政の記事と歳出の記事で見た。では、今年度(2026年度)の予算はどう組まれているのか。市の予算資料から、総額と款別の内訳、主要事業の「新規」「充実」の数をまとめた。
前橋市の令和8年度(2026年度)当初予算は、一般会計が161,841,682千円(約1,618.4億円)で、前年度の当初予算より2.5%多い。歳出を款別に見ると民生費が40.9%を占め、教育費は前年度比30.2%増だった。主要事業の一覧には「新規」の表示が76、「充実」の表示が40ある。
前橋市の2026年度の一般会計の当初予算は161,841,682千円(約1,618.4億円)。前年度の当初予算157,836,036千円より4,005,646千円、2.5%多い。
歳出を目的(款)別に見ると、民生費が661.2億円で40.9%。次いで教育費12.6%、土木費10.5%、公債費9.4%。
主要事業の一覧(第6表)には「新規」の表示が76、「充実」の表示が40ある。当サイトが頁ごとに数えた。
Q. 前橋市の2026年度の一般会計当初予算で、歳出に占める割合が最も大きい款は?
① 土木費 ② 教育費 ③ 民生費
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③ 民生費。40.9%(661.2億円)で、福祉や子育て、生活保護などの経費が入ります。2番目は教育費の12.6%です。
市の当初予算の資料を、頁を添えて読む
前橋市が「予算の編成方針・概要」のページで公表している「令和8年度当初予算」資料(PDF、87頁)による(2026年9月30日に取得)。市長の予算説明の資料は使っていない。
対象は一般会計の当初予算である。年度の途中で組まれる補正予算は含まない(同じページには6月・9月の補正予算の概要も載っている)。特別会計・企業会計は総額だけを示した。
数字は資料の頁で確かめ、頁を添えた。資料に印刷された頁とPDFの頁はずれていて、資料p2がPDFの5頁にあたる(PDFの頁=資料の頁+3)。本文では「資料p2(PDF 5頁)」のように両方を書いた。金額の単位は資料のとおり千円で、億円は千円の値から当サイトが換算し、小数第2位を四捨五入した。
一般会計は1,618.4億円、前年度の当初より2.5%増
第1表(資料p2(PDF 5頁))で、会計ごとの予算の額が並ぶ。一般会計は市の基本的な会計で、税や交付税を受けて福祉・教育・道路などの経費を払う。
| 会計 | 2026年度(千円) | 2025年度(千円) | 比較増減(千円) | 伸び率 |
|---|---|---|---|---|
| 一般会計 | 161,841,682 | 157,836,036 | 4,005,646 | 2.5% |
| 特別会計 小計 | 122,715,463 | 107,195,599 | 15,519,864 | 14.5% |
| 企業会計 小計 | 28,884,309 | 27,782,117 | 1,102,192 | 4.0% |
| 合計 | 313,441,454 | 292,813,752 | 20,627,702 | 7.0% |
特別会計は国民健康保険・介護保険・競輪など8つ、企業会計は水道・下水道・農業集落排水の3つで、全会計の合計は313,441,454千円(約3,134.4億円)になる。
当初予算額の推移
第4表(資料p9(PDF 12頁))には、2016年度(平成28年度)からの当初予算額と、2024年度(令和6年度)までの歳出決算額が載っている。この表の11年度の中では、2026年度の当初予算額が最も大きい。当初予算額は2020年度の1,443.2億円から、2021年度に1,563.6億円へ増え、2023年度に1,467.6億円となったあと、3年続けて増えた。

決算額が当初予算額と違うのは、年度の途中の補正予算や、使い残し・繰り越しがあるためである。たとえば2024年度は、当初予算額152,511,803千円に対し、歳出決算額は154,807,075千円だった。2020年度は、決算額が当初予算額を大きく上回っている。
歳出:民生費が40.9%、教育費は前年度比30.2%増
歳出を目的別に分けた「款」ごとの額が、第2表(資料p5(PDF 8頁))に載っている。13の款のうち、民生費が66,123,302千円(約661.2億円)で40.9%を占める。民生費は子育て、高齢者・障害者の福祉、生活保護などの経費である。前年度の当初予算では40.6%だった。

| 款 | 2026年度(千円) | 構成比 | 前年度比 | 2025年度(千円) |
|---|---|---|---|---|
| 議会費 | 661,063 | 0.4% | 0.6% | 657,054 |
| 総務費 | 11,527,139 | 7.1% | △18.2% | 14,096,559 |
| 民生費 | 66,123,302 | 40.9% | 3.2% | 64,086,714 |
| 衛生費 | 10,602,737 | 6.5% | 1.7% | 10,425,660 |
| 労働費 | 49,613 | 0.0% | △68.9% | 159,467 |
| 農林水産業費 | 2,855,184 | 1.8% | 9.6% | 2,605,821 |
| 商工費 | 11,811,338 | 7.3% | △5.3% | 12,477,044 |
| 土木費 | 16,996,576 | 10.5% | 5.2% | 16,157,469 |
| 消防費 | 5,306,379 | 3.3% | △13.2% | 6,111,881 |
| 教育費 | 20,394,145 | 12.6% | 30.2% | 15,663,003 |
| 災害復旧費 | 3,000 | 0.0% | 0.0% | 3,000 |
| 公債費 | 15,211,206 | 9.4% | 0.8% | 15,092,364 |
| 予備費 | 300,000 | 0.2% | 0.0% | 300,000 |
| 歳出合計 | 161,841,682 | 100.0% | 2.5% | 157,836,036 |
△は減少。構成比と前年度比は資料の値(小数第1位)。
前年度から大きく動いた款
前年度比で動きが大きいのは、教育費の30.2%増、総務費の18.2%減、消防費の13.2%減などである。資料の「主な歳出(款別)の特徴」(資料p6(PDF 9頁))は、教育費の増について、教育情報ネットワーク管理事業や情報教育推進事業の増などを挙げ、増える額を47.3億円としている。総務費の減は、市庁舎管理事業や情報システム運用事業の減などで25.7億円の減とされる。
民生費は3.2%増(20.4億円の増)で、同じ頁は認定こども園施設給付事業、介護給付費・訓練等給付費、生活保護費支給事業の増などを挙げている。
性質別:扶助費・人件費・公債費で約半分
同じ歳出を「何として支払うか」で分けた第3表(資料p7(PDF 10頁))では、扶助費が41,731,589千円で25.8%、人件費が15.6%、公債費が9.4%。この3つを合わせた義務的経費の割合は、資料で50.8%(2025年度49.2%、2024年度48.5%)とされている。普通建設事業費は13,507,162千円で、前年度比15.5%減。
歳入:市税が35.5%
歳入の款別は第2表(資料p3(PDF 6頁))にある。22の款のうち、額の大きい8つとそれ以外をまとめた。
| 款 | 2026年度(千円) | 構成比 | 前年度比 | 2025年度(千円) |
|---|---|---|---|---|
| 市税 | 57,467,368 | 35.5% | 2.4% | 56,131,831 |
| 国庫支出金 | 28,520,831 | 17.6% | 1.5% | 28,093,429 |
| 地方交付税 | 17,000,000 | 10.5% | 7.6% | 15,800,000 |
| 県支出金 | 13,379,976 | 8.3% | 11.8% | 11,963,232 |
| 諸収入 | 11,901,804 | 7.4% | △3.8% | 12,368,870 |
| 地方消費税交付金 | 10,000,000 | 6.2% | 12.4% | 8,900,000 |
| 市債 | 9,700,800 | 6.0% | △15.1% | 11,432,700 |
| 繰入金 | 5,188,096 | 3.2% | 11.6% | 4,650,243 |
| その他14の款 | 8,682,807 | 5.4% | 8,495,731 | |
| 歳入合計 | 161,841,682 | 100.0% | 2.5% | 157,836,036 |
「その他14の款」は、歳入合計から8つの款を引いて当サイトが計算した。構成比もその額から計算した。
市税は57,467,368千円で、前年度比2.4%増。資料の「主な歳入見込額の考え方」(資料p4(PDF 7頁))は、市税全体を574.7億円と見込み、「過去最大」と書いている。市債(借入れ)は15.1%減の9,700,800千円で、前年度に続いて臨時財政対策債は発行しないとされる。財源の内訳(第5表、資料p9(PDF 12頁))では、使いみちが決まっていない一般財源が56.8%、市が自ら集める自主財源が49.0%である。
主要事業の一覧:「新規」76・「充実」40
第6表「一般会計款別主要事業一覧」(資料p10(PDF 13頁)〜資料p49(PDF 52頁))は、款ごとに主な事業と計上金額を並べた表である。「区分」の欄に「新規」「充実」の表示があり、1つの事業の中の取組ごとに付いている。
表示の数を頁ごとに数えると、「新規」が76、「充実」が40だった。頁を画像にして目で数え、PDFの文字の位置から数えた値と全頁で一致することを確かめた。1つの事業に「新規」が2つ付いているものは2と数えている。事業の数ではない。

| 款 | 新規 | 充実 | 計 | 歳出の構成比 |
|---|---|---|---|---|
| 総務費 | 23 | 4 | 27 | 7.1% |
| 民生費 | 9 | 3 | 12 | 40.9% |
| 衛生費 | 13 | 7 | 20 | 6.5% |
| 農林水産業費 | 8 | 10 | 18 | 1.8% |
| 商工費 | 1 | 1 | 2 | 7.3% |
| 土木費 | 12 | 5 | 17 | 10.5% |
| 消防費 | 2 | 1 | 3 | 3.3% |
| 教育費 | 8 | 9 | 17 | 12.6% |
| 合計 | 76 | 40 | 116 |
「新規」が最も多いのは総務費の23で、衛生費13、土木費12が続く。「充実」は農林水産業費の10が最も多い。議会費・労働費・災害復旧費・公債費・予備費には表示がない。
表示の数は、款の額の大きさとは並んでいない。歳出の40.9%を占める民生費の「新規」は9で、総務費の23より少ない。主要事業の一覧は、新しく始める取組や広げる取組に印を付けたもので、表示の数は金額の大きさを表さない。
民生費の「新規」9のうち4には「※」が付き、頁の下に「関係条例の改正案が議会で議決に至らなかったことから、予算執行は行いません。」と注記されている(資料p18(PDF 21頁)・資料p19(PDF 22頁))。
予算と決算は別の数字
この記事の数字は、「一般会計」の「当初予算」(年度の初めの時点の予算)である。実際に使った額(決算)とは、次の点で違う。
| この記事 | 当サイトの財政・歳出の記事 | |
|---|---|---|
| 何の数字か | 当初予算(年度の初めの見込み) | 決算(実際の額) |
| 会計の範囲 | 一般会計 | 普通会計(全国で比べるための区分) |
| 年度 | 2026年度 | 2024年度 |
| 出典 | 前橋市「令和8年度当初予算」資料 | 総務省「市町村別決算状況調」など |
普通会計は、全国の自治体を同じ物差しで比べるために総務省が決めた区分で、一般会計とは含まれる範囲が少し違う。歳出の記事は、2024年度の普通会計決算で、歳出総額を1,546.2億円、民生費を657.5億円(42.5%)、教育費を11.6%としている。同じ2024年度の一般会計の歳出決算額は、第4表では154,807,075千円(約1,548.1億円)で、値が一致しない。予算の40.9%と決算の42.5%は、年度も会計の範囲も違うため、そのまま比べられない。
財政の記事で扱った財政力指数(2024年度0.77)なども、普通会計決算にもとづく値である。予算の資料からは計算できない。
見込み・款・前年度比・「新規」の意味
- 当初予算は「この年度にこれだけ使う予定」という見込みで、年度の途中の補正予算で増減する。2026年度も6月・9月に補正予算が組まれている。
- 款は「何のために使うか」の分け方である。子育ての経費は主に民生費、学校の経費は教育費に入る。同じ支出を「何として払うか」で分けたのが性質別(扶助費・人件費など)である。
- 前年度比は、前年度の「当初予算」との比較である。前年度の決算や、補正後の予算との比較ではない。
- 「新規」「充実」は、主要事業の一覧に市が付けた区分の表示である。一覧に載らない事業もあり、予算全体の新しい事業の数ではない。
扱ったのは一般会計の当初予算だけ
- 一般会計の当初予算だけを扱った。特別会計・企業会計の中身と、補正予算は扱っていない。
- 「新規」「充実」の数は、第6表の区分の欄の表示を当サイトが数えたもので、資料に合計の数は書かれていない。1つの事業に複数の表示があるものは、表示ごとに数えた。
- 民生費の「新規」のうち4は、資料の注記のとおり予算を執行しないものだが、数からは除いていない(除くと「新規」は72)。
- 億円の値は当サイトの換算で、合計が合わないことがある。
- 予算の資料は一般会計、当サイトの決算の記事は普通会計で、範囲が違う。
「予算=使ったお金」「新規76=76事業」ではない
「予算=その年度に実際に使うお金」
当初予算は年度の初めの見込みです。補正予算で増減し、使い残しや翌年度への繰り越しもあります。2024年度は、一般会計の当初予算額が1,525.1億円、歳出決算額が1,548.1億円でした(第4表)。
「新規76は、新しい事業が76ある」
76は、主要事業の一覧で「新規」と表示された取組の数です。1つの事業の中に2つ以上の「新規」があるものもあり、事業の数とは一致しません。また、一覧に載っていない事業は数に入りません。
事業ごとの金額と、決算との比べ方
個々の事業の金額はどこで見られますか
「令和8年度当初予算」資料の第6表(資料p10(PDF 13頁)〜資料p49(PDF 52頁))に、款ごとの主要事業と計上金額が載っています。掲載の順は、予算の科目(款・項・目)の順です。
決算の数字とはどう比べればよいですか
同じ会計・同じ年度どうしで比べます。予算資料の第4表には、一般会計の当初予算額と歳出決算額が2024年度まで並んでいます。全国や県内の市との比較は、普通会計決算を使う歳出の記事・財政の記事で見られます。
出典
データダウンロード
会計別・款別の予算額、主要事業の「新規」「充実」の表示の数、当初予算額と歳出決算額の推移は、CSVで自由にダウンロードできます。ライセンスはCC BY 4.0です。
| No | データ名 | 出典 | ダウンロード |
|---|---|---|---|
| 141 | 前橋市 令和8年度(2026年度)当初予算:会計別・一般会計の款別(歳入・歳出)・主要事業の「新規」「充実」の表示の数・当初予算額と歳出決算額の推移 | 前橋市「令和8年度当初予算」資料 | CSVを保存 |
更新履歴
- 2026年10月6日 公開




