前橋の子育て環境|保育・学校・教育費を数字で確認

前橋で子どもを育てるとき、保育園に入れるのか、学校はどうか、いくらかかるのか。

このページでは、当サイトが公的統計から確かめてきた数字をまとめる。個別の園や学校の評価ではなく、市全体の傾向を示すものである。

合計特殊出生率は1.41で全国1.33・群馬1.38を上回る。待機児童は0人。

医師数は全国の1.78倍、子どもの医療費は高校生世代まで無料である。

ただし大学に進む3人に2人が県外へ出る。

このページについて

新しいデータは扱わない。すべて当サイトの既存記事で示した数値で、各項目から元の記事にリンクしている。出典や算出の方法はそちらで確認できる。

個別の保育園や学校の情報は扱わない。この記事の数字は市全体や県全体の平均である。

また、特定の園や学校を推奨することはしない。当サイトは統計を読み解くことを目的としている。

生まれる、預ける

合計特殊出生率 1.41 全国1.33/群馬1.38を上回る
待機児童 0人 県内35市町村すべて0人
保育所の空き 1,412人分 定員9,221人・利用7,809人

子育ての記事によれば、合計特殊出生率は1.41。全国1.33、群馬県1.38をどちらも上回る。県内35市町村で11位、12市では4位である。

県内では太田1.53、伊勢崎1.47、みどり1.42が上にいる。高崎1.40より前橋のほうが高い。桐生1.15は12市の最下位だった。

保育の受け皿には余裕がある。利用定員9,221人に対し実際の利用は7,809人で、1,412人分が空いている。待機児童は0人である。

ただし充足率84.7%は県内5市で下から2番目。伊勢崎94.5%、太田88.9%、高崎87.3%が上にいる。空きが多いことは、選びやすさでもあり、園の経営の厳しさでもある。

なお群馬県内は35市町村すべてで待機児童0人。全国では1,741市区町村のうち211で待機児童がいる。

学校

項目前橋市比較
小学校数50校ピークは53校
1校当たり児童数315.9人全国315.7人
1学級当たり(小)20.2人4年前は21.6人
1学級当たり(中)23.4人4年前は26.1人
高校生/中学生1.09倍桐生2.30倍

小学校の記事で示したとおり、児童数は1982年度の31,683人から2024年度15,795人へ50.1%減った。中学生も49.8%減である。

ところが学校はピークの53校から50校へ、3校しか減っていない。結果として1校当たりは315.9人で、全国315.7人とほぼ同じ水準になった。

中学校の記事では、生徒が5年で7.1%減る一方、学級数は3.6%増えていた。1学級当たりは26.1人から23.4人へ10.3%減っている。

学校によって差がある

学校別の記事によれば、市立小48校のうち4年間で35校の児童が減り、11校で増えた。

最も減ったのは白川小の25.3%減、最も増えたのはわかば小の13.4%増。同じ市内で38.7ポイントの開きがある。

増えているのは元総社地区を中心とした市の西部から南部。旧町村部の減り方は旧市域の2.6倍だった。旧宮城村は23.6%減っている。

どこに住むかで、通う学校の規模が変わる。

高校

高校の記事では、前橋の高校生9,022人が市内の中学生8,281人の1.09倍。県内3位である。

最も集めているのは桐生の2.30倍。高崎1.18倍、太田0.86倍、伊勢崎0.63倍。群馬の公立高校は全県一区なので、市をまたぐ通学が多い。

高校生はピークの1990年度16,636人から45.8%減り、学校は14校から12校になった。

いくらかかるか

幼稚園〜高校(すべて公立) 617万円 すべて私立なら1,971万円
大学まで19年(最も安い) 860万円 最も高い経路は2,681万円
下宿の上乗せ 216.6万円 4年間。年54万円

教育費の記事によれば、幼稚園から高校までの15年ですべて公立なら617万円、すべて私立なら1,971万円。3.19倍の開きがある。

差が最も大きいのは小学校で、15年分のうち825万円がここで生まれる。

大学4年を足すと、最も安い経路で860万円、最も高い経路で2,681万円。3.12倍である。

大学の記事で示したとおり、県内進学率は34.6%。多くが県外に出るため、下宿の費用がかかる。年54万円、4年で216.6万円の上乗せである。

市の支援

制度内容
子どもの医療費高校生世代まで無料
学校給食費市立小中学校は無償
移住支援金世帯100万円・単身60万円
18歳未満1人につき50万円加算

支援制度の記事でまとめたとおり、子どもの医療費は高校生世代まで無料、市立小中学校の給食費は無償化されている。

条件や申請期限は年度によって変わる。実際の利用にあたっては、必ず前橋市の公式サイトでご確認いただきたい。

医療と安全

医療の記事によれば、人口10万人当たりの医師数は497.7人で全国279.7人の1.78倍(2024年)。高崎市250.8人の1.98倍にあたる。

群馬県の医師の33.4%が前橋市にいる。人口シェアは17.2%なので、約2倍の集中である。

ただし突出しているのは医師だけだった。病床は全国の1.11倍、診療所は1.22倍で全国並みである。

小児科と産婦人科は別の記事で扱った。病院の小児科は6か所で、10年間まったく変わっていない。分娩を担当する医師の41.5%が前橋にいる。人口シェアは17.2%である。

交通事故

交通事故の記事では、群馬県の人口10万人当たり発生件数481.2件が全国1位だった。全国231.8件の2.08倍である。

前橋市は570.0件で県内35市町村中3位。全国平均の2.46倍にあたる。

ただし死者数は10万人当たり2.5人で全国25位。人身事故1万件当たりの死者は群馬52.8人、全国88.7人で0.59倍。件数は多いが、重大事故の割合は低い。

件数は減っている。前橋は令和5年2,236件から令和7年1,876件へ3年で16.1%減。県計9.4%減、全国6.8%減より減り方が大きい。

働きながら育てる

女性の就業の記事によれば、20〜24歳の男女差は1.56ポイントしかない。ところが30〜34歳では17.20ポイントまで開く。

M字カーブの谷は30〜34歳の78.55%。2000年の56.76%から20年で21.79ポイント上がった。全国の谷は35〜39歳なので、前橋は谷が5歳早い。

非正規比率は女性49.8%、男性20.1%。群馬55.5%・全国53.2%より低いが、男女差は29.7ポイント残る。

通勤と働き方

働き方の記事では、通勤30分未満が61.5%で全国50.4%を11.1ポイント上回る。送り迎えの時間は取りやすい。

ただしテレワークは少ない。実施率11.4%は全国18.9%の0.60倍。実施者の71.2%が頻度20%未満である。

通勤先の記事によれば、市内で働く人が66.6%。県外へ通うのは2.9%にとどまる。

移動は車が中心である。車の記事では、東京との交通・通信費の差14,553円のうち98.7%が自動車関係だった。

気になる点

県内進学率 34.6% 全国43.8%を9.2pt下回る
20〜24歳の転出超過 −486人 失っているのはこの年代だけ
2050年の人口 −18% 県内主要4市で最も速い

育てた先に、出ていく

大学の記事によれば、群馬の高校を出て大学に進んだ8,867人のうち県内進学は34.6%。全国43.8%を9.2ポイント下回る。

県外に出た5,802人の73.7%が首都圏4都県へ。東京都だけで2,174人にのぼる。県外から来る学生を差し引いても1,903人の流出超過である。

人口の記事では、前橋が失っているのは20〜24歳だけだった。日本人で486人の転出超過である。

子育ての環境が整っていることと、育った子が残ることは別である。

学校の統廃合

児童数が42年で半分になったのに、学校は3校しか減っていない。この選択には両面がある。

通学距離が保たれ、地域に学校が残る。一方で施設の維持費と教職員の配置は学校数に応じて必要になる。

財政の記事では、前橋の将来負担比率55.5%が県内5市で最も高かった。施設をどれだけ持つかは、財政の将来に直結する。

金丸分校は19人から7人へ63.2%減った。小規模化が進めば、統廃合の判断が近づく。

交通事故が多い

群馬の発生件数は人口当たりで全国1位。前橋は県内3位で全国平均の2.46倍である。

自動車保有は1人0.97台。通勤・通学の76.4%が自家用車である。移動の総量が多ければ、事故も増える。

ただし重大事故の割合は低く、件数も3年で16.1%減っている。

まとめ

項目数字読み方
合計特殊出生率1.41全国1.33・群馬1.38を上回る
待機児童0人1,412人分の空き
1校当たり児童数315.9人全国とほぼ同じ
教育費(大学まで)860万〜2,681万円3.12倍の開き
子どもの医療費高校生まで無料給食費も無償
医師数全国の1.78倍病床は全国並み
交通事故全国平均の2.46倍死者数は全国並み
県内進学率34.6%3人に2人が県外へ

育てる環境は整っている。待機児童はなく、学校の規模は全国並み、医療費も給食費もかからない。医師は全国の1.78倍いる。

ただし育った先で、多くが出ていく。大学に進む3人に2人が県外へ向かい、20代前半だけが転出超過である。

全記事を横断した整理は5つの構造、暮らし全般は住みやすさのページにまとめている。

このページの限界

  • このページに新しいデータはない。すべて既存の記事で示した数値で、出典と算出の方法は各記事で確認できる。
  • 個別の保育園や学校の情報は扱っていない。この記事の数字は市全体や県全体の平均である。
  • 小児科・産婦人科の数は扱っていない。診療科別のデータは二次医療圏が最小単位で、前橋医療圏は前橋市単独なので取得は可能だが、当サイトではまだ扱っていない。
  • 教育費は全国の調査で、地域別の内訳はほぼ公表されていない。前橋市の実額ではない。
  • 年次が揃っていない。2020年の国勢調査、2024年度の学校基本調査、2025年の交通事故統計など、調査によって時点が異なる。
  • 合計特殊出生率は2018〜2022年の5年平均である。単年の値ではない。
  • 学校ごとの増減率は、記事で挙げた以外の学校については扱っていない。
  • 支援制度の内容や条件は年度によって変わる。実際の利用にあたっては前橋市の公式サイトで確認が必要である。

Q&A

保育園に入れますか

待機児童は0人です。利用定員9,221人に対し実際の利用は7,809人で、1,412人分が空いています。ただし特定の園に入れるかは別の話で、地域や年齢によって状況が変わります。

子育ての費用はいくらかかりますか

幼稚園から高校までの15年で、すべて公立なら617万円、すべて私立なら1,971万円です。大学4年を足すと860万〜2,681万円。ただしこれは全国の調査で、前橋市の実額ではありません。医療費は高校生世代まで無料、給食費も無償です。

どの地域に住むのがいいですか

このページでは判断しません。数字として言えるのは、児童数が増えているのは元総社地区を中心とした市の西部から南部で、旧町村部の減り方が旧市域の2.6倍だということです。

小児科は充実していますか

診療科別の数は当サイトでまだ扱っていません。医師全体では人口10万人当たり497.7人で全国の1.78倍、群馬県の医師の33.4%が前橋市にいます(2024年)。

支援制度の申請方法は

制度の内容や条件は年度によって変わるため、前橋市の公式サイトでご確認ください。当サイトの支援制度の記事は2026年度時点の情報です。

このページは更新されますか

元になる記事が更新されれば、あわせて見直します。学校基本調査は毎年、人口動態統計も毎年公表されます。

出典

このページで参照した数値の出典は、リンク先の各記事に記載しています。主な調査は次のとおりです。

  • 厚生労働省「人口動態統計」「保育所等関連状況取りまとめ」「医師・歯科医師・薬剤師統計」
  • 文部科学省「学校基本調査」「子供の学習費調査」/前橋市(学校別児童数・支援制度)
  • 総務省「国勢調査」「就業構造基本調査」「住民基本台帳人口移動報告」「全国家計構造調査」
  • 警察庁「交通事故統計」/国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」

更新履歴

  • 2026年9月16日 公開