前橋市の支援制度一覧|移住・子育て・住宅・介護【2026年度】

前橋市の移住支援金は世帯100万円、単身60万円で、18歳未満を帯同すると1人につき50万円が加算される。子どもの医療費は高校生世代まで無料で、空き家のリフォーム補助は上限100万円。移住・子育て・介護・就農の支援制度を分野別に表で一覧にした。

制度は、知らなければ使えない。

前橋市には、移住、住宅、出産・子育て、介護、就農といった分野に支援制度がある。ただし所管する課がばらばらで、市の公式サイトでも1か所にまとまっていない。移住を考える人は移住サイトを見るが、そこに介護の制度は載っていない。

このページでは、前橋市が実施している支援制度を分野別に一覧にする。金額と要件は市の公式ページから確認し、それぞれ出典をつけた。

移住支援金は世帯100万円、単身60万円。18歳未満を帯同すると1人につき50万円が加算される。

子どもの医療費は高校生世代まで無料。市立小中学校の給食費は無償化されている。

空き家のリフォーム補助は工事費の3分の1以内で上限100万円。

対象範囲

前橋市の公式サイトに掲載されている情報を、2026年9月2日時点で確認してまとめた。掲載しているのは前橋市が実施する制度であり、国や群馬県の制度は原則として含まない。

金額と要件は年度ごとに変わる。予算枠に達して年度途中で受付が終わる制度もある。実際に申請する際は、必ず市の公式ページと担当課で最新の内容を確認してほしい。このページは制度の存在を知るための入口であり、申請の根拠にはならない。

また、ここに載せたのは制度の骨格だけである。所得制限、居住要件、申請期限といった細部は各制度のページに書かれている。

移住・住宅

金額が最も大きいのは移住支援金である。東京23区に在住、または東京圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)に在住して23区内へ通勤している人が前橋市へ転入し、対象企業への就職やテレワークなどの要件を満たすと交付される。

制度名内容
移住支援金世帯100万円/単身60万円
18歳未満の世帯員を帯同する場合、1人につき50万円を加算
移住コンシェルジュ住まいや仕事探しの相談窓口。オンライン相談も実施
空き家リフォーム補助工事費の3分の1以内、上限100万円
空き家バンク所有者から申し込みを受けた空き家情報を公開
空家等利活用ネットワーク空き家の売買・賃借を考えている人に登録不動産業者を紹介
移住支援金(世帯) 100万円 単身60万円。18歳未満1人につき+50万円
子どもの医療費 無料 高校生世代まで。給食費も無償化
空き家リフォーム補助 100万円 工事費の3分の1以内で上限

出典:前橋市「支援メニュー」(移住・定住総合サイト)

出産・子育て

制度の数が最も多いのがこの分野である。妊娠前の不妊治療から、出産後のケア、就学後の給食費まで、切れ目なく制度が並んでいる。

制度名内容
子ども医療費の助成高校生世代までの医療費が無料
学校給食費の無償化市立小・中学校および特別支援学校の給食費を無償化
第3子以降の保育料等無料化保育所・認定こども園の保育料および副食費が無料
第3子以降の認可外保育施設利用料補助利用料等の一部を補助
不妊治療費の助成一般不妊治療・生殖補助医療の治療費の一部を助成
不育症治療費の助成治療費等の一部を助成
産後ケアショートステイ型・デイサービス型・アウトリーチ型。合計7日間
産後ヘルパーの派遣単胎は生後6か月未満で20回以内、多胎は生後1年未満で40回以内
病児・病後児保育市内4か所の専用施設で一時的に預かる
放課後児童クラブ市内85か所(令和7年4月現在)
地域寺子屋中学生の学習支援を市内19会場で実施
ブックスタート1歳6か月までの乳幼児に絵本を贈呈

出典:前橋市「支援メニュー」(移住・定住総合サイト)

介護・高齢者

介護保険のサービスとは別に、市が独自に実施している生活支援のサービスがある。多くが市民税非課税世帯を条件としている。

制度名内容本人負担
布団丸洗いサービス年3回(7月・11月・3月)訪問回収して丸洗い
65歳以上のみの世帯で市民税非課税世帯
無料
布団乾燥サービス毎月1回訪問回収して乾燥
65歳以上のみの世帯で市民税非課税世帯
無料
ひとり暮らし高齢者公衆浴場無料入浴券年24枚を交付
在宅で生活する65歳以上のひとり暮らし高齢者
無料
緊急通報システム緊急ボタンで受信センターへ。月1回の安否確認あり—
見守りライト設置推進事業通信機能付き電球を設置し、動きがない場合に自動検知して連絡—
高齢者支援配食サービス買物・調理が困難な高齢者に食事を提供し、あわせて見守り—
生活管理指導短期宿泊養護老人ホーム等で一時的に預かる
要支援・要介護認定を受けていない65歳以上
1日460円+食費
ひとり暮らし高齢者訪問老人クラブ会員等が訪問し安否確認(実施地区の限定あり)無料
要介護高齢者おむつサービス受付期間は4月1日から翌年3月上旬まで。電子申請も可—

出典:前橋市「支援が必要な人やひとり暮らし高齢者のサービス」(2026年4月1日更新)、「要介護高齢者おむつサービス申請書について」

起業・就職・就農

制度名内容
創業センターインキュベーションオフィス、チャレンジショップ、創業相談窓口
ジョブセンターまえばし若者・子育て中の人を主対象とした就職支援施設。ハローワーク窓口、キッズルーム、授乳スペースを設置
新規参入者の定着支援就農時点で60歳以下の新規参入者に、農家住宅等の月額家賃の2分の1、上限2万円を最長2年間補助
市民農園(五十山ふれあい農園)50平方メートル×54区画、年5,400円

出典:前橋市「支援メニュー」(移住・定住総合サイト)

この制度をどう読むか

ここから先は解釈である。事実は上に書いたとおりで、以下は制度を他のデータと重ねたときに何が言えるかという話になる。

前橋の子育て支援は「毎月効く」型が厚い

支援制度には、一度きりの給付と、毎月・毎年くり返し効くものがある。家計への影響はまったく違う。

前橋の子育て支援は後者が厚い。子どもの医療費が高校生世代まで無料、市立小中学校の給食費が無償。どちらも、本来なら毎月出ていくはずの支出が消える。子どもが小学校に入ってから高校を出るまで、12年にわたって効き続ける。

合計特殊出生率の記事で、前橋の出生率が1.41で全国1.33も群馬県1.38も上回ることを示した。待機児童も0人だった。受け皿も制度も、すでに揃っている。それでも人口が減るのは、生まれる数ではなく20代の転出のほうに理由がある。

移住支援金100万円は、年収差の1年分に届かない

移住支援金の世帯100万円は、制度の中で最も大きい金額である。ただしこれは一度きりの給付である。

賃金の記事で、群馬県と東京都の年収差が年齢計で183.5万円であることを示した(2025年)。100万円は、その1年分にも届かない。移住を金額だけで判断するなら、2年目以降は支援金がない状態で差と向き合うことになる。

ただし差し引きは単純ではない。生活コストの記事で、群馬の物価が全国最低であることを示した。住居に限れば東京との開きは1.45倍ある(2025年)。これに医療費と給食費の無償化が乗る。可処分所得で見れば、逆転しうる。

移住支援金は、その差し引きを計算する時間を買うための資金と考えるほうが実態に近い。

介護の制度は、使える人が限られている

高齢者向けの生活支援サービスは、布団の丸洗いも乾燥も本人負担が無料である。ただし市民税非課税世帯であることが条件になっているものが多い。

課税対象所得の記事で、前橋の納税義務者1人当たり課税対象所得が375万円で、全国1,742市区町村中234位であることを示した。所得水準としては上位14%にあたる。

つまり、制度としては存在していても、対象になる人はそう多くない。高齢化率の記事で見たとおり、前橋の高齢化率は2050年に39.7%まで上がる。対象者は増えるが、非課税要件は残る。制度の設計が今のままなら、支援から外れる高齢者が増えることになる。

このページの限界

  • 2026年9月2日時点で市の公式サイトから確認した内容である。金額・要件は年度ごとに変わる。
  • 予算枠に達すると年度途中で受付が終わる制度がある。掲載していても現在受付中とは限らない。
  • 所得制限、居住年数、申請期限などの細部は省いている。各制度のページで確認が必要である。
  • 前橋市の制度に限っており、国および群馬県の制度は原則として含まない。実際には併用できるものがある。
  • 事業者向けの補助金は含んでいない。市の補助金等一覧には事業者向けの制度も多数ある。
  • 制度の存在を示したものであり、個別の申請可否を判断できるものではない。担当課に相談してほしい。

よくある誤解

「移住すれば100万円もらえる」

要件があります。東京23区在住、または東京圏在住で23区へ通勤していることが前提で、さらに転入後の就職先やテレワークの条件を満たす必要があります。県外からの移住であれば誰でも対象、というものではありません。

「制度が多い自治体ほど手厚い」

制度の数と、実際に受け取れる金額は別です。前橋の場合、数の多い子育て分野には毎月効く制度が並んでいますが、介護分野は非課税要件のあるものが多く、対象者が限られます。数ではなく、自分が対象になるかどうかで見る必要があります。

「支援制度は市役所が教えてくれる」

申請主義が原則です。多くの制度は本人が申請しなければ支給されません。所管する課も分野ごとに分かれているため、窓口が自動的に他分野の制度を案内してくれるとは限りません。

Q&A

国や群馬県の制度と併用できますか

制度によります。移住支援金は国・県・市の連携事業として実施されており、空き家改修の補助と併用できる場合があります。ただし併用の可否は個別に定められているため、担当課への確認が必要です。

申請の期限はいつですか

制度ごとに異なります。移住支援金は転入後1年以内が期限とされています。要介護高齢者おむつサービスは4月1日から翌年3月上旬までが受付期間です。転入や状況の変化があったら、早めに窓口へ相談することをおすすめします。

事業者向けの補助金は載っていますか

このページには載せていません。前橋市は「補助金等一覧」を年度ごとにPDFで公表しており、事業者向けの制度もそこに含まれています。市の公式サイトで確認してください。

高崎市や伊勢崎市と比べて手厚いのですか

このページでは比較していません。制度は要件が複雑で、金額だけを並べても比較になりにくいためです。自治体間の比較を数字で行うには、対象者数や支給実績の公表データが必要になります。稿を改めて扱えるか検討します。

このページはいつ更新されますか

年度替わりの4月以降に、市の公式サイトを確認して更新します。年度途中の制度変更に追随できない場合があるため、申請前には必ず市の公式ページをご確認ください。

前橋市の移住支援金はいくらですか

世帯100万円、単身60万円です。18歳未満の世帯員を帯同する場合は、1人につき50万円が加算されます。東京23区に在住、または東京圏に在住して23区へ通勤している人が対象で、転入後の就職やテレワークなどの要件があります。要件と申請方法は、前橋市の令和8年度移住支援金のご案内のページで確認できます。

前橋市の子育て支援にはどんな制度がありますか

子どもの医療費は高校生世代まで無料で、市立小・中学校の給食費は無償化されています。第3子以降は、保育所・認定こども園の保育料と副食費が無料です。放課後児童クラブは市内85か所あります(令和7年4月現在)。

出典

  • 前橋市「支援メニュー」移住・定住総合サイト/前橋市
  • 前橋市「支援が必要な人やひとり暮らし高齢者のサービス」2026年4月1日更新/前橋市
  • 前橋市「補助金等一覧」/前橋市

内容確認日:2026年9月2日

更新履歴

  • 2026年9月24日 冒頭の段落を追加
  • 2026年9月24日 Q&Aと内部リンクを追加
  • 2026年9月2日 公開