前橋市役所には何人の職員がいて、市の予算のどれだけが人件費に使われているのか。総務省の調査と決算から、県内の他の市と比べた。
前橋市の職員は2025年4月1日で2,637人。人口1,000人当たり8.01人で、県内5市の3位である。
2005年の2,923人から減り続けたが、2023年の2,575人を底に増加に転じた。
歳出に占める人件費の割合は、2002年度の16.2%から2024年度は14.8%へ下がっている。
対象範囲
職員数は総務省「地方公共団体定員管理調査」の各年4月1日現在の値による。公表されている2005・2011・2015・2018年と2020〜2025年の10時点を使った。
部門は一般行政(一般管理・福祉)、教育、消防、公営企業等に分けられる。市によって消防や公営企業の持ち方が違うので、比べるときは一般行政の職員数を主に見る。
人件費と歳出総額は総務省「市町村別決算状況調」の2002〜2024年度による。人口は各年の住民基本台帳人口で、1,000人当たりは当サイトが算出した。
高崎の消防は市の職員ではない
高崎市の消防は広域の組合が担っており、市の職員数に消防が入っていない(0人)。伊勢崎市は公営企業等の職員が952人と多い。合計だけで比べると、この違いが順位を左右する。
1,000人当たり8.01人で5市の3位

2025年4月1日の職員数は、前橋市2,637人、高崎市2,420人、伊勢崎市2,413人、太田市1,445人、桐生市1,048人である。
人口1,000人当たりでは、伊勢崎市11.38人、桐生市10.36人に次いで前橋市は8.01人で3位。高崎市6.61人、太田市6.48人が続く。
一般行政に絞ると、桐生市5.76人に次いで前橋市は4.85人で2位。高崎市4.69人、伊勢崎市4.34人、太田市3.42人である。
| 部門 | 前橋 | 高崎 | 伊勢崎 | 太田 | 桐生 |
|---|---|---|---|---|---|
| 一般管理 | 908 | 944 | 594 | 548 | 402 |
| 福祉関係 | 688 | 771 | 326 | 216 | 181 |
| 一般行政計 | 1,596 | 1,715 | 920 | 764 | 583 |
| 教育 | 363 | 483 | 275 | 268 | 163 |
| 消防 | 409 | 0 | 266 | 347 | 212 |
| 公営企業等会計 | 269 | 222 | 952 | 66 | 90 |
| 合計 | 2,637 | 2,420 | 2,413 | 1,445 | 1,048 |
単位は人。2025年4月1日現在。
2023年を底に増加へ

前橋市の職員数は、2005年の2,923人から2023年の2,575人まで減った。2024年に2,610人、2025年に2,637人と、2年続けて増えている。
人口1,000人当たりは2005年の9.15人から2020年の7.69人まで下がり、2025年は8.01人。人口が減る中で職員が増えているため、1,000人当たりの上がり方は職員数より大きい。
部門別では、教育が666人(2005年)から363人(2025年)へ半減した一方、一般行政は1,536人から1,596人、消防は393人から409人でほぼ横ばいである。
| 年 | 職員合計 | 一般行政 | 教育 | 消防 | 1,000人当たり |
|---|---|---|---|---|---|
| 2005 | 2,923 | 1,536 | 666 | 393 | 9.15 |
| 2011 | 2,822 | 1,617 | 537 | 400 | 8.31 |
| 2015 | 2,638 | 1,556 | 414 | 401 | 7.76 |
| 2018 | 2,606 | 1,552 | 388 | 405 | 7.70 |
| 2020 | 2,586 | 1,538 | 381 | 406 | 7.69 |
| 2021 | 2,587 | 1,547 | 373 | 406 | 7.72 |
| 2022 | 2,574 | 1,541 | 362 | 405 | 7.72 |
| 2023 | 2,575 | 1,540 | 363 | 405 | 7.76 |
| 2024 | 2,610 | 1,570 | 361 | 410 | 7.91 |
| 2025 | 2,637 | 1,596 | 363 | 409 | 8.01 |
人件費の割合は16.2%から14.8%へ

前橋市の人件費は2024年度に229億円で、歳出総額の14.8%だった。2002年度の16.2%から1.4ポイント下がっている。
5市で見ると、桐生市が16.4%で最も高く、高崎市が14.0%で最も低い。前橋市は伊勢崎市15.1%に次ぐ3位である。
市民1人当たりの人件費は、2002年度の61,288円から2024年度は69,581円になった。職員は減ったが1人当たりの額は増えている。合併で市域が広がった2004年度に一度大きく増え、その後はおおむね6万円台で推移している。
この数字をどう読むか
ここから先は解釈である。事実は上に書いたとおりで、以下はこの数字を前橋の他のデータと重ねたときに何が言えるかという話になる。
人口当たりの職員数は、面積と業務の持ち方で変わる
前橋市は土地の記事で見たように市域が広く、消防も自前で持つ。人口当たりの職員が高崎市より多い理由の一部は、こうした条件の違いにある。職員数の多さが、そのまま非効率を意味するわけではない。
増加への転換をどう見るか
2023年を底に職員が増えているのは、社会教育費の記事で見た支出の減少とは逆の動きである。何の部門で増えているかは、一般行政(1,540人→1,596人)が中心である。理由はこの調査からは分からない。
人件費の割合が下がった理由は1つではない
割合の低下には、職員の減少のほかに、歳出総額そのものが増えたこと(2002年度1,074億円→2024年度1,546億円)も効いている。歳出の記事で見た民生費の増加が分母を押し上げている。
このデータの限界
- 1,000人当たり・割合・倍率は当サイトが算出した。公表値ではない。
- 定員管理調査は毎年行われているが、市区町村別のファイルが見つかった年だけを使った(2006〜2010・2012〜2014・2016〜2017・2019年は含まない)。
- 職員数は常勤の一般職で、会計年度任用職員(非常勤)は含まれない。
- 消防や公営企業の持ち方が市によって違うため、合計の比較には限界がある。
- 2005年は2004年12月の合併の直後で、2009年の富士見村との合併前の市域である。
- 人件費には職員給与のほか、議員報酬や退職手当などが含まれる。
- 2020年度は歳出総額が膨らんだため、人件費の割合が一時的に低く出ている。
よくある誤解
「前橋は職員が多すぎる」
人口1,000人当たりでは5市の3位で、一般行政だけなら2位です。消防を自前で持つことや市域の広さも影響するため、多い・少ないは条件をそろえて見る必要があります。
「職員を減らせば人件費の割合が下がる」
前橋の人件費の割合が下がった期間、歳出総額は1.4倍に増えています。割合は分母の動きにも左右されます。
Q&A
会計年度任用職員は含まれますか
含まれません。定員管理調査は常勤の一般職を数えています。
前橋市の職員数や給与の詳しい資料はありますか
前橋市は「人事行政の運営等の状況」として職員数・給与・勤務条件を毎年公表しています。前橋市の公式ページで確認できます。
次の更新はいつですか
定員管理調査は毎年4月1日現在で行われ、翌年に公表されます。決算状況調とあわせて年1回更新します。
出典
- 総務省「地方公共団体定員管理調査」第1表 部門別職員数一覧(2005・2011・2015・2018・2020〜2025年)
- 総務省「市町村別決算状況調」2002〜2024年度(性質別歳出内訳・概況)
- 総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」
データダウンロード
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|---|---|---|---|
| 97 | 県内5市の部門別職員数(10時点)と人件費・歳出総額・人口 2002〜2024年度 | 総務省「地方公共団体定員管理調査」「市町村別決算状況調」 | CSVを保存 |
更新履歴
- 2026年9月23日 公開
