ひとり親世帯の記事で母子世帯1,731を扱った。高齢者の就業の記事では65〜69歳の労働力率を扱った。
一人で暮らしている世帯そのものは、まだ数えていない。
前橋市の単独世帯は49,285世帯。一般世帯141,556の34.8%で、3世帯に1つが一人暮らしである。
35年前の1985年は16.6%だった。3.0倍に増えている。
ただし全国38.0%は下回る。差の大半は65歳未満の一人暮らしである。
対象範囲
総務省「国勢調査」による。社会・人口統計体系の市区町村データを通じて取得した。
単独世帯は、一般世帯のうち世帯人員が1人の世帯を指す。親族のみの世帯、非親族を含む世帯と並ぶ家族類型の一区分である。
寮や施設などの「施設等の世帯」は含まれない。
単独世帯数は1980年から2020年まで9時点。一般世帯数は1985年からなので、割合は1985年以降になる。
家族類型の残差
ひとり親世帯の記事で、前橋の家族類型に残差があることを示した。同じ問題が単独世帯にもかかる。
2020年の前橋は、親族のみ87,970+非親族を含む1,272+単独49,285で138,527。一般世帯141,556との差が3,029世帯、2.14%ある。
他の4市は0.19〜0.31%。前橋だけが7〜11倍である。
この差は家族類型が不詳の世帯とみられる。仮にすべてが単独世帯なら、割合は37.0%になる。この記事の34.8%は下限寄りの値である。
扱えないもの
単独世帯を年齢階級で分けられるのは「65歳以上」だけである。10歳刻みの区分はない。
男女別も65歳以上の単独世帯についてのみ取れる。
35年で3.0倍

1985年の単独世帯は16,285。一般世帯97,832の16.6%だった。
2020年は49,285で34.8%。35年で3.0倍、割合は18.2ポイント上がった。
65歳以上の単独世帯は2,569から16,508へ。6.4倍である。
1980年まで遡ると11,496世帯。40年で4.3倍になる。ただし1980年は一般世帯数が取れないため割合は出せない。
どの5年をとっても増え続けており、減った時期は一度もない。
全国より低い。理由は65歳未満

前橋34.8%に対し全国38.0%。3.2ポイント低い。
65歳以上に絞ると前橋11.7%・全国12.1%で、差は0.4ポイントしかない。
65歳未満では前橋23.2%・全国25.9%。差は2.7ポイントある。
全国との差は、ほぼ65歳未満の一人暮らしの少なさで説明がつく。
桐生だけ形が違う
桐生の単独世帯は14,618。そのうち7,234が65歳以上で49.5%にあたる。
一人暮らしのほぼ半分が高齢者である。前橋33.5%、高崎33.0%、太田27.6%、伊勢崎30.1%と比べて突出している。
65歳未満に絞ると桐生は16.5%で、5市で最も低い。
年齢中位数の記事で、桐生が54.6歳で5市最高だったことを示した。世帯の形にも同じことが表れている。
一人で暮らす高齢者の3人に2人が女性

前橋の65歳以上の単独世帯は、男5,797・女10,711。女性が64.9%を占める。
全国は65.6%。どの市でも6割を超える。
最も高いのは桐生66.0%、最も低いのは太田59.9%。幅は6.1ポイントである。
平均余命の記事で、前橋の平均余命が男81.70年・女87.60年であることを示した。5.90年の差がある。
65歳以上のひとり暮らし世帯などを対象に、前橋市は緊急通報システム事業を行っています。
この数字をどう読むか
ここから先は解釈である。事実は上に書いたとおりで、以下はこの数字を前橋の他のデータと重ねたときに何が言えるかという話になる。
若い一人暮らしが少ない
全国との差2.7ポイントは、65歳未満の一人暮らしにある。
人口の記事で、前橋が失っているのは20〜24歳だけであることを示した。日本人で486人の転出超過である。
大学進学の記事では、群馬の高校を出て大学に進んだ人のうち県内に残るのが34.6%だった。
一人暮らしを始める年代が出ていけば、単独世帯の割合は上がりにくい。ただしこの統計から、単独世帯の年齢構成を確かめることはできない。
世帯が小さくなっている
一般世帯は1985年97,832から2020年141,556へ。1.45倍に増えた。
同じ期間、人口は大きく増えていない。世帯が分かれ、1世帯あたりの人数が減っている。
土地の記事で、可住地が43年でほとんど変わっていないことを示した。人口と地価の記事では、増えたのは地価が中位の3圏域だけだった。
同じ土地に、より多くの世帯が住んでいる。
数字の使い方に注意が要る
65歳以上の単独世帯16,508は、「一人暮らしの高齢者」と読める数字である。
ただし介護の記事の要介護認定者や、介護施設の記事の入所者とは母集団が違う。施設に入っている人は「施設等の世帯」で、単独世帯には含まれない。
支援が要る人の数ではなく、住まいの形を数えた数字である。
このデータの限界
- 割合、倍率、65歳未満の世帯数はすべて当サイトが算出した。公表値ではない。
- 家族類型の合計と一般世帯数に差がある。2020年の前橋は3,029世帯・2.14%で、他の4市の0.19〜0.31%に対し7〜11倍。この差が全て単独世帯なら割合は37.0%になる。34.8%は下限寄りの値である。
- 残差は2010年0.04%、2015年0.53%、2020年2.14%と拡大している。2000年と2005年は0.00%だった。
- 単独世帯を年齢で分けられるのは「65歳以上」のみで、10歳刻みの区分はない。男女別も65歳以上についてのみ取れる。
- 1980年は一般世帯数が収録されていないため、割合を算出できない。
- 単独世帯には寮や施設などの「施設等の世帯」が含まれない。施設に入っている高齢者はこの数字に入らない。
- 図2の「計」は実数から算出しており、内訳(65歳未満+65歳以上)の和とは末尾1桁がずれる場合がある。
- 単独世帯が増えた理由(未婚、離別、死別、就学、就業など)を分解することはできない。
よくある誤解
「前橋は一人暮らしが多い」
34.8%は全国38.0%を3.2ポイント下回ります。5市では高崎35.2%に次ぐ2位ですが、群馬県は47都道府県中35位で、全国的には低いほうです。
「16,508人の高齢者が一人で暮らしている」
世帯数です。1世帯に1人なので人数としても同じですが、これは住まいの形を数えたもので、支援が必要な人の数ではありません。施設に入っている人は含まれません。
「単独世帯には母子世帯も含まれる」
含まれません。単独世帯は世帯人員が1人の世帯です。母子世帯1,731・父子世帯192は親族のみの世帯に分類されます。
Q&A
20代の一人暮らしは何世帯ですか
分かりません。単独世帯を年齢で分けられるのは「65歳以上」のみで、それより細かい区分は市区町村別には公表されていません。
残差2.14%とは何ですか
家族類型の3区分(親族のみ・非親族を含む・単独)を足しても一般世帯数に届かない差です。家族類型が不詳の世帯とみられますが、統計表に注記がないため確認できていません。
群馬県の全国順位は
単独世帯の割合32.4%で47都道府県中35位です。最も高いのは東京50.2%、最も低いのは福島28.4%です。
次の更新はいつですか
国勢調査は5年ごとです。最新は2020年で、次は2025年調査の結果になります。
出典
- 総務省「国勢調査」1980〜2020年/社会・人口統計体系 市区町村データ(統計表ID 0000020201)/e-Stat
- 総務省「社会・人口統計体系」都道府県データ(統計表ID 0000010101、群馬県と全国の値・全国順位)
データダウンロード
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| No | データ名 | 出典 | ダウンロード |
|---|---|---|---|
| 87 | 県内5市の世帯類型 1980〜2020年 | 総務省「国勢調査」(社会・人口統計体系による) | CSVを保存 |
更新履歴
- 2026年9月22日 公式窓口へのリンクを追加
- 2026年9月21日 公開
