前橋の教育費|大学まで860万円から2,681万円

幼稚園から高校までの15年の学習費は、すべて公立なら617万円、すべて私立なら1,971万円で、3.19倍の開きがある。大学4年を足すと860万円から2,681万円になり、下宿すると年に54万円多くかかる。段階別の学習費を表で示した。

大学の記事で、群馬の高校生の県内進学率が34.6%にとどまり、県外に出た5,802人の73.7%が首都圏に向かうことを示した。

出ていくには、お金がかかる。

幼稚園から高校までの15年で、すべて公立なら617万円、すべて私立なら1,971万円。3.19倍の開きがある。

大学4年を足すと、最も安い経路で860万円、最も高い経路で2,681万円になる。

下宿すると年に54万円多くかかる。4年で216.6万円の上乗せである。

対象範囲

この記事の金額は、ほぼすべて全国平均である。教育費の主要な統計に、市区町村別も都道府県別も存在しないためである。

幼稚園から高校までは文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」による。学習費総額は学校教育費・学校給食費・学校外活動費の合計である。塾や習い事の費用も含まれる。この調査に地域別の集計はない。

大学の学費は文部科学省「令和7年度私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額」と、国立大学の省令で定める標準額による。国立の額は全国一律である。

自宅と下宿の差は日本学生支援機構「令和6年度学生生活調査」による。大学昼間部の学生1人当たりの値で、都道府県別の集計はない。

累計と積み上げは当サイトが算出した。在学年数を掛けて足しただけの単純な計算で、実際の家庭の支出とは異なる。物価の変動、きょうだいの有無、奨学金や支援制度は考慮していない。

15年で617万円か、1,971万円か

幼稚園から高校までを積み上げる。

幼稚園から高校までの学習費。公立は幼稚園55万・小学校220万・中学校163万・高校179万で計617万円、私立は104万・1,045万・468万・354万で計1,971万円
幼稚園から高校までの学習費(全国、2023年度)
すべて公立(15年) 617万円 年平均41万円
すべて私立(15年) 1,971万円 公立の3.19倍
最も差が開くのは 小学校 公立220万 / 私立1,045万

すべて公立なら15年で617万円。すべて私立なら1,971万円。差は1,354万円で、3.19倍にあたる。

最も差が開くのは小学校である。公立220万円に対し私立1,045万円。在学年数が6年と長いこともあり、差が825万円になる。

高校は公立179万円・私立354万円で1.98倍。他の段階に比べると差が小さい。

幼稚園から高校までの学習費総額を、段階ごとに並べる(全国、2023年度)。

段階年数公立(年額・円)私立(年額・円)公立の累計(万円)私立の累計(万円)
幼稚園3年184,646347,33855104
小学校6年366,5991,741,5162201,045
中学校3年542,4501,560,359163468
高校3年596,9541,179,261179354
合計15年6171,971

学習費総額は学校教育費・学校給食費・学校外活動費の合計である。累計は年額に在学年数を掛けて当サイトが算出した。

下宿すると、年に54万円多くかかる

大学に進むと、学費のほかに住む場所の費用が加わる。

大学生の年間の生活費。自宅から通う場合1,801,300円、下宿・アパートの場合2,342,900円で差は541,600円
自宅と下宿の年間生活費(2024年度)

自宅から通う学生の年間生活費は1,801,300円、下宿・アパートの学生は2,342,900円。差は541,600円である。

差の内訳を見ると、住居・光熱費が529,700円。生活費の差755,900円の70.1%を占める。

4年間では216.6万円の上乗せになる。

学費そのものも差が大きい。私立大学の4年間は4,929,504円(初年度1,507,647円+2〜4年目1,140,619円×3)、国立大学は2,425,200円(授業料535,800円×4+入学料282,000円)。私立は国立の2.03倍である。

860万円から2,681万円まで

19年分を積み上げる。

幼稚園から大学卒業までの19年間の合計。すべて公立・国立自宅で860万円、すべて公立・私立下宿で1,327万円、すべて私立・私立下宿で2,681万円
幼稚園から大学卒業までの積み上げ

すべて公立で国立大学に自宅から通うと860万円。すべて私立で私立大学に下宿すると2,681万円。3.12倍の開きがある。

間の経路も見ておく。すべて公立で私立大学に自宅から通うと1,110万円、同じく下宿すると1,327万円。

下宿の上乗せ216.6万円は、最も安い経路の総額860万円の25.2%にあたる。

この数字をどう読むか

ここから先は解釈である。事実は上に書いたとおりで、以下はこの数字を前橋の他のデータと重ねたときに何が言えるかという話になる。

県外に出ることの費用

大学の記事で、群馬の高校生の65.4%が県外の大学に進むことを示した。県内に4年制大学が15校あるにもかかわらずである。

県外に出れば、多くは下宿になる。年54万円、4年で216.6万円。

東京との比較の記事で、前橋の世帯が東京より年14.5万円多く手元に残ることを示した。下宿の上乗せ54万円は、その3.7年分にあたる。

ただし下宿の費用は仕送りだけで賄われるとは限らない。アルバイトや奨学金が含まれる。この統計に、誰が負担したかの内訳はない。

前橋の教育費は月12,590円

家計の統計では、前橋市の教育費は月12,590円である(二人以上の世帯・勤労者世帯、2024年)。東京との比較の記事で示した東京23,116円との差10,526円は、この値による。

内訳は授業料等6,319円、補習教育6,037円、教科書・学習参考教材234円。授業料と塾代がほぼ同額である。

ただしこの数値は集計世帯数80世帯にもとづく。教育費は子どもの年齢と就学段階で大きく変わる費目で、標本が小さいと実態から離れる。市どうしの比較には使わない。

家計収支の記事でも、住居費が140世帯の単年値で振れることを扱った。同じ注意が必要である。

前橋が負担を減らしている部分

支援制度の記事で、前橋市が市立小中学校の給食費を無償化し、子どもの医療費を高校生世代まで無料にしていることを示した。

学習費調査の全国値では、公立小学校の学校給食費は年間45,000円前後、公立中学校は50,000円前後である。9年分では約43万円にあたる。

この分は、前橋で育てる場合には発生しない。ただし全国平均からの差し引きであり、前橋市の実際の給食費の額を確認したものではない。

小学校の差が大きいこと

公立と私立の差が最も開くのは小学校で、825万円である。中学校468万円、高校175万円と比べて突出している。

在学年数が6年と長いことが効いている。年額でも公立366,599円に対し私立1,741,516円で4.75倍。

学校別の記事で、前橋市立小学校48校の児童数を扱った。中学校の記事では、群馬大学教育学部附属中の定員が12.5%減ったことも示した。私立小学校は前橋市内にない。

このデータの限界

  • この記事の金額は、前橋市の教育費を除いてすべて全国平均である。教育費の主要な統計に市区町村別・都道府県別は存在しない。
  • 累計と積み上げは当サイトが算出した。在学年数を掛けて足しただけの単純な計算で、実際の家庭の支出とは異なる。
  • 物価の変動を考慮していない。19年分を現在の単価で計算している。
  • きょうだいの有無、奨学金、授業料減免、支援制度は考慮していない。
  • 前橋市の教育費12,590円は集計世帯数80世帯にもとづく。教育費は子どもの年齢と就学段階で大きく変わるため、市どうしの比較には使えない。
  • 子供の学習費調査は隔年で、最新は令和5年度である。e-Statのデータベースでは2016年度までしか取れず、最新はファイル提供のみである。
  • 私立大学の初年度納付金は令和7年度、学生生活調査は令和6年度、学習費調査は令和5年度で、年次が揃っていない。
  • 下宿の費用が誰の負担かは、この統計からは分からない。仕送り、アルバイト、奨学金の内訳は含まれない。
  • 給食費無償化の効果は全国平均からの差し引きで、前橋市の実際の額を確認したものではない。
  • 大学の学部によって学費は大きく異なる。医歯系は平均を大きく上回る。

よくある誤解

「教育費は大学が一番かかる」

4年間の学費は私立493万円・国立243万円ですが、幼稚園から高校までの15年は公立でも617万円かかります。期間が長いぶん、合計では大学より大きくなります。

「公立なら学費はかからない」

学習費総額には塾や習い事の費用(学校外活動費)も含まれます。すべて公立でも15年で617万円、年平均41万円です。

「地方は教育費が安い」

学習費調査に地域別の集計はありません。家計の統計では前橋市の教育費は月12,590円で東京23,116円より低いものの、集計世帯数が80世帯と少なく、市どうしの比較には使えません。

Q&A

前橋市の教育費は分かりますか

家計の統計では月12,590円です(二人以上の世帯・勤労者世帯、2024年)。ただし集計世帯数が80世帯と少なく、教育費は就学段階で大きく振れるため、市どうしの比較には使えません。

学習費総額には何が含まれますか

学校教育費(授業料、教材費、通学費など)、学校給食費、学校外活動費(塾、習い事、家庭内学習費)の合計です。学校に払うお金だけではありません。

奨学金はどれくらい使われていますか

この記事では扱っていません。日本学生支援機構が全国の貸与人員と貸与額を公表していますが、都道府県別の内訳は確認できませんでした。群馬県は高校生等奨学給付金と、中小企業に就職した人の奨学金返還支援制度を実施しています。返済不要の給付奨学金は、日本学生支援機構の給付奨学金(返済不要)のページで確認できます。

群馬県内の大学に通えば安くなりますか

自宅から通えるなら、下宿との差が年54万円、4年で216.6万円です。ただし学費そのものは大学と学部によって決まり、所在地では変わりません。

次の更新はいつですか

子供の学習費調査は隔年で、次回は令和7年度調査です。学生生活調査は隔年、私立大学の初年度納付金調査も隔年で公表されます。

幼稚園から高校まで公立だといくらかかりますか

15年すべて公立なら617万円、年平均41万円です(全国、2023年度)。小学校は6年で220万円、高校は3年で179万円です。

大学4年間の学費は国立と私立でいくらですか

私立大学は4,929,504円、国立大学は2,425,200円で、私立は国立の2.03倍です。自宅から通えない場合は、下宿の上乗せが4年で216.6万円かかります。

出典

  • 文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」/e-Stat
  • 文部科学省「令和7年度私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額の調査結果」/文部科学省
  • 日本学生支援機構「令和6年度学生生活調査」/日本学生支援機構
  • 総務省「令和6年全国家計構造調査」家計収支(統計表ID 0004039797、0004039817)

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59教育費の積み上げと県内4市の家計教育費
2023〜2025年
文部科学省「子供の学習費調査」/日本学生支援機構「学生生活調査」/総務省「全国家計構造調査」CSVを保存

更新履歴

  • 2026年9月24日 冒頭の段落を追加
  • 2026年9月24日 Q&Aと内部リンク、表を追加
  • 2026年9月22日 公式窓口へのリンクを追加
  • 2026年9月13日 公開