前橋の国保は1人当たり医療費40.6万円|14年で1.44倍、加入者は37%減【2024年度】

前橋の国民健康保険の1人当たり医療費は、2024年度に40万6,191円で、2010年度の1.44倍になった。同じ期間に保険税は1.21倍、加入者は37%減った。厚生労働省の事業年報で15年度分を追い、県内の他の市と全国と比べた。

前橋市国保の1人当たり医療費は2024年度に40万6,191円。2010年度の28万2,121円から14年で1.44倍になった。

1人当たり保険税(調定額)は9万641円で、同じ期間に1.21倍。医療費も保険税も県内5市で3位で、どちらも全国より低い。

加入者は10万684人から6万3,335人へ37.1%減り、市民に占める割合も26.0%から19.4%に下がった。

Q. 前橋市国保の1人当たり医療費はどれくらい?(2024年度)

① 約4万円 ② 40万6,191円 ③ 約400万円

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② 40万6,191円。2010年度の28万2,121円から14年で1.44倍になりました。

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厚生労働省の国保事業年報で、保険税は課税した額

厚生労働省「国民健康保険事業年報」の保険者別の値による。前橋市は2010年度から2024年度の15年分、5市の比較は2024年度を使った。加入率は群馬県「国民健康保険事業状況」の公表値(2015〜2023年度)である。

1人当たり医療費は療養諸費(一般被保険者と退職被保険者の計)、1人当たり保険税は介護分を除く調定額(課税した額)で、実際に納められた額とは違う。

国保に入っている人

国民健康保険には、自営業の人、退職して会社の健康保険を離れた人、非正規で職場の保険に入っていない人などが加入する。75歳になると後期高齢者医療制度に移るため、国保の加入者は65〜74歳が多い。

医療費は14年で1.44倍、保険税は1.21倍

前橋市国保の1人当たり医療費と保険税の推移。医療費は2010年度28.2万円から2024年度40.6万円、保険税は7.5万円から9.1万円
前橋市国保の1人当たり医療費と保険税(2010〜2024年度)
1人当たり医療費 40.6万円 2024年度
14年で 1.44倍 保険税は1.21倍
加入者 −37.1% 2010年度比
前橋データラボ

前橋市国保の1人当たり医療費は、2010年度の28万2,121円から2024年度の40万6,191円へと1.44倍になりました。同じ期間の1人当たり保険税(調定額)の伸びは、7万4,941円から9万641円への1.21倍です。加入者(年度平均)は10万684人から6万3,335人へ37.1%減りました。

前橋市国保の1人当たり医療費は、2010年度の28万2,121円から2024年度は40万6,191円に増えた。14年で1.44倍で、2016・2020・2024年度に前年を下回った年もあるが、2021年度以降の伸びが大きい。

1人当たり保険税(調定額)は7万4,941円から9万641円で1.21倍。2013年度に大きく上がり、その後は8万6千〜9万円前後で推移している。医療費の伸びに比べ、保険税の伸びは小さい。

加入者(年度平均)は10万684人から6万3,335人へ37.1%減った。

年度加入者(年度平均)1人当たり医療費(円)1人当たり保険税(円)
2010年度100,684282,12174,941
2011年度99,796291,82574,201
2012年度98,549302,03873,634
2013年度96,468311,46190,431
2014年度93,691321,89289,461
2015年度90,282343,03588,336
2016年度86,354340,06089,227
2017年度81,951343,04489,680
2018年度78,785343,35286,186
2019年度75,278351,60687,028
2020年度73,406345,56886,619
2021年度71,786369,28786,648
2022年度68,386383,79187,471
2023年度65,013406,53987,676
2024年度63,335406,19190,641

医療費は療養諸費(一般+退職)、保険税は介護分を除く調定額。

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医療費も保険税も5市で3位

県内5市の国保の1人当たり医療費と保険税(2024年度)。医療費は桐生42.2万円、高崎41.3万円、前橋40.6万円、太田38.4万円、伊勢崎38.0万円。保険税は太田9.4万円、伊勢崎9.3万円、前橋9.1万円、高崎8.8万円、桐生7.0万円
県内5市の国保の1人当たり医療費と保険税(2024年度)

2024年度の1人当たり医療費は、桐生市42万2,366円、高崎市41万3,060円、前橋市40万6,191円、太田市38万3,582円、伊勢崎市38万393円。全国は42万2,437円、群馬県は40万2,706円である。

1人当たり保険税は、太田市9万4,385円、伊勢崎市9万2,740円、前橋市9万641円、高崎市8万8,280円、桐生市7万302円。前橋は医療費・保険税とも5市の真ん中で、全国より低い。

地域加入者(年度平均)1人当たり医療費(円)1人当たり保険税(円)
前橋市63,335406,19190,641
高崎市66,701413,06088,280
伊勢崎市39,219380,39392,740
太田市40,128383,58294,385
桐生市21,213422,36670,302
群馬県376,118402,70691,769
全国22,744,579422,43798,895

2024年度。群馬県・全国は市町村国保の計。

加入率は8年で26.0%から19.4%へ

県内5市の国保の加入率の推移(2015〜2023年度)。前橋は26.0%から19.4%、桐生は27.5%から21.1%、群馬県は26.9%から20.0%
県内5市の国民健康保険の加入率(2015〜2023年度)

市民のうち国保に加入している人の割合は、前橋市で2015年度の26.0%から2023年度は19.4%に下がった。5市では桐生市21.1%に次いで2位で、群馬県全体は20.0%である。

5市ともほぼ毎年下がっており(桐生市の2019→2020年度は横ばい)、団塊の世代が75歳を迎えて後期高齢者医療制度に移ったことや、会社員として働き続ける人が増えたことが背景にあると考えられる。ただし理由はこの統計からは分からない。

前橋市の保険税率(2026年度)

群馬県の公表資料によると、前橋市の2026年度の国民健康保険税は、医療分が所得割7.0%・均等割2万9,000円・平等割1万9,400円である。

区分所得割均等割平等割
医療分7.0%29,000円19,400円
後期高齢者支援金分3.1%12,600円8,400円
介護納付金分(40〜64歳)2.5%12,200円6,200円
子ども・子育て支援納付金分0.3%1,200円800円

群馬県「令和8年度の市町村別保険税率」。子ども・子育て支援納付金分は2026年度から始まった。

年齢構成をそろえた医療費の指数(2023年度、地域差指数)

厚生労働省は、加入者の年齢構成の違いを補正した1人当たり医療費を、全国平均を1とする「地域差指数」で公表している。2023年度の前橋市の国保は0.969で、5市の中で最も高かった。

内訳を見ると、入院は1.022で全国平均を上回り、入院外は0.935、歯科は0.923で下回る。5市で入院の指数が1を超えるのは前橋市だけだった。

市地域差指数(計)入院入院外歯科
前橋市0.9691.0220.9350.923
高崎市0.9490.9590.9430.942
桐生市0.9650.9750.9600.953
伊勢崎市0.9420.9590.9400.867
太田市0.9290.9150.9460.868

出典:厚生労働省「医療費の地域差分析」令和5年度 基礎データ(市区町村別データ 市町村国民健康保険)。小数3けたに丸め、5市の中の並びは当サイトが数えた。

加入者は減り1人当たりは増える、医師の多さと医療費は別

ここからは、国保の数字を前橋の高齢化や医療の記事と重ねたときの、当サイトの読み取りである。上の節の事実とは分けて読んでほしい。

加入者が減り、1人当たりは増える

加入者が4割近く減る一方、1人当たり医療費は1.44倍になった。高齢化の記事で見たように前橋の高齢化は進んでおり、国保に残る人の年齢が上がっていることが1人当たり医療費を押し上げていると考えられる。

医療が集まる街の医療費

医療の記事で見たように、前橋は人口当たりの医師数が全国の1.78倍ある。それでも1人当たり医療費は全国より低い。医療機関の多さが、そのまま医療費の高さにつながっているわけではない。

保険税は納めた額ではなく、年齢の違いも調整していない

  • 倍率・増減率・順位は当サイトが算出した。
  • 1人当たり医療費は療養諸費で、高額療養費などを含む範囲は事業年報の定義による。
  • 保険税は調定額(課税した額)で、実際に納められた額(収納額)ではない。介護分を除く。
  • 加入率は群馬県の公表値で、2014年度以前と2024年度は取れていない。全国の加入率は事業年報に人口がなく算出していない。
  • 事業年報の1人当たり医療費は年齢構成の違いを調整していないため、市の間の医療費の差には年齢の違いが含まれる。年齢構成をそろえた地域差指数は2023年度の値で、事業年報の2024年度の1人当たり医療費とは年度も求め方も違う。
  • 税率は2026年度の県の公表資料による。個別の保険税額は所得や世帯構成で変わる。

医療費は全国より低く、保険税は医療費ほど上がっていない

「前橋は国保の医療費が高い」

2024年度の1人当たり医療費は40万6,191円で、5市の3位、全国の42万2,437円より低い水準です。

「保険税は医療費と同じだけ上がっている」

2010年度から2024年度に、1人当たり医療費は1.44倍、保険税は1.21倍です。医療費の伸びのほうが大きくなっています。

保険税の計算方法の調べ先

前橋市の国民健康保険税の計算方法はどこで分かりますか

前橋市の国民健康保険税のページで、税率と計算方法を確認できます。

事業年報の2025年度分が出たら

国民健康保険事業年報は毎年公表されます。2025年度の値が出たら更新します。

出典

  • 厚生労働省「国民健康保険事業年報」(保険者別)2010〜2024年度
  • 群馬県「国民健康保険事業状況」2015〜2023年度
  • 群馬県「令和8年度の市町村別保険税率」
  • 厚生労働省「医療費の地域差分析」令和5年度 基礎データ(市区町村別データ、2026年10月16日取得)

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県内の主要市・群馬県・全国の国保の加入者数と医療費・保険税は、CSVで自由にダウンロードできます。ライセンスはCC BY 4.0です。

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更新履歴

  • 2026年9月26日 公開
  • 2026年10月16日 年齢構成をそろえた医療費の地域差指数(2023年度)の節を追加