群馬県のiDeCo加入は、20〜74歳人口1,000人当たり48人。
全国平均の55人を下回り、47都道府県中23位でした。
結論
群馬県のiDeCo加入は人口1,000人当たり48人。全国平均55人を7人下回り、23位だった。
全国平均を上回るのは16都府県のみ。1位は東京都の78人、最下位は長崎県の30人で、その差は2.6倍ある。
北関東で比べると群馬48人、茨城45人、栃木41人。群馬が最も多い。
対象範囲
国民年金基金連合会「iDeCo(個人型確定拠出年金)の制度の概況」令和7年3月末現在を使用しました。
本記事の数値は、20〜74歳人口1,000人当たりの加入者と運用指図者の合計です。
運用指図者とは、掛金の拠出をやめて運用だけを続けている人を指します。
人口は総務省「住民基本台帳年齢階級別人口」令和7年1月1日現在の数値が用いられています。
順位は同数の県を同順位として算出しました。
都道府県別の状況

47都道府県をすべて並べると、次のようになります。
| 順位 | 都道府県 | 1,000人当たり |
|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 78 |
| 2 | 香川県 | 72 |
| 3 | 石川県 | 69 |
| 4 | 神奈川県 | 66 |
| 5 | 長野県 | 63 |
| 6 | 三重県 | 62 |
| 6 | 福井県 | 62 |
| 8 | 滋賀県 | 61 |
| 9 | 富山県 | 58 |
| 9 | 徳島県 | 58 |
| 9 | 高知県 | 58 |
| 9 | 埼玉県 | 58 |
| 13 | 兵庫県 | 57 |
| 14 | 大阪府 | 56 |
| 14 | 千葉県 | 56 |
| 14 | 奈良県 | 56 |
| 17 | 京都府 | 53 |
| 17 | 愛知県 | 53 |
| 19 | 広島県 | 52 |
| 20 | 山梨県 | 51 |
| 21 | 愛媛県 | 49 |
| 21 | 山形県 | 49 |
| 23 | 島根県 | 48 |
| 23 | 鹿児島県 | 48 |
| 23 | 群馬県 | 48 |
| 26 | 和歌山県 | 47 |
| 26 | 岡山県 | 47 |
| 26 | 新潟県 | 47 |
| 26 | 沖縄県 | 47 |
| 26 | 岐阜県 | 47 |
| 31 | 静岡県 | 46 |
| 31 | 岩手県 | 46 |
| 31 | 鳥取県 | 46 |
| 34 | 茨城県 | 45 |
| 34 | 北海道 | 45 |
| 36 | 宮崎県 | 43 |
| 36 | 福島県 | 43 |
| 38 | 福岡県 | 42 |
| 38 | 宮城県 | 42 |
| 38 | 青森県 | 42 |
| 41 | 栃木県 | 41 |
| 41 | 山口県 | 41 |
| 43 | 熊本県 | 39 |
| 43 | 秋田県 | 39 |
| 43 | 大分県 | 39 |
| 46 | 佐賀県 | 35 |
| 47 | 長崎県 | 30 |
群馬県は48人で、島根県、鹿児島県と並んで23位でした。
全国平均を7人下回ります。
全国平均55人を上回るのは16都府県のみです。
上位には東京都や神奈川県のほか、香川県、石川県、福井県、富山県といった北陸や四国の県が並びます。
北関東3県では群馬が最も高く、茨城45人、栃木41人と続きます。
隣接する埼玉県は58人で9位、長野県は63人で5位でした。
iDeCoと企業型DCの違い
本記事の数値にはiDeCoしか含まれません。企業型DCとの違いを整理しておきます。制度の詳細は厚生労働省「確定拠出年金制度の概要」とiDeCo公式サイト(国民年金基金連合会)で確認できます。
| 項目 | iDeCo(個人型) | 企業型DC |
|---|---|---|
| 実施主体 | 国民年金基金連合会 | 企業型年金規約の承認を受けた事業主 |
| 加入対象 | 国民年金の第1号〜第4号被保険者 | 実施事業所に勤務する従業員(厚生年金被保険者) |
| 拠出限度額 (月額) | 第1号 68,000円 第2号(企業年金等なし)23,000円 第2号(企業年金等あり)20,000円 第3号 23,000円 第4号(任意加入)68,000円 | 55,000円からDB等の他制度掛金相当額を控除した額 |
| 掛金の負担者 | 加入者 (iDeCo+を利用する場合は事業主も可) | 事業主 (規約で定めた場合は加入者も=マッチング拠出) |
| 税制と受取方法 | 拠出時は非課税(所得控除)、運用益は非課税。受取時は年金なら公的年金等控除、一時金なら退職所得控除。老齢給付金は年金・一時金・併用から選べ、受給開始は加入期間に応じて60〜65歳。 | |
額は厚生労働省の公表値によります。上記は2024年12月1日施行の拠出限度額です。なお企業型DCには、従前の掛金拠出が27,500円/月だった場合に限度額を27,500円/月とする経過措置が設けられています。
この額は2026年12月1日から変わる予定です。第2号加入者のiDeCoの拠出限度額は月6.2万円に、第1号加入者のiDeCoと国民年金基金の共通枠は月7.5万円に引き上げられ、企業型DCも勤務先の企業年金の有無による差異を解消して共通の限度額に一本化されます。iDeCoの加入可能年齢も70歳未満に広がります(厚生労働省「2025年の制度改正」、2026年9月21日取得)。
この数字をどう読むか
ここからは解釈です。
当サイトのNISAの記事では、群馬県の口座開設率が20.8%で全国34位でした。
iDeCoは23位です。どちらも全国平均を下回りますが、iDeCoのほうが相対的に上位にあります。
この差は制度の性格から説明がつくかもしれません。
NISAは自分で証券会社を選び、自分で始める制度です。iDeCoも同じですが、勤務先の企業年金の状況によって拠出できる額が変わり、事業主の証明も必要でした。制度の入り口に職場が関わります。
群馬県は製造業の従業者構成比が全国2位の水準にあります。企業年金を持つ事業所が相対的に多ければ、iDeCoの存在を知る機会も多くなります。ただし、これは推測で、本記事のデータからは確かめられません。
上位の顔ぶれも示唆的です。東京都と神奈川県は所得水準の高さで説明できますが、香川県、石川県、福井県、富山県が並ぶことは所得だけでは説明できません。
これらの県は持ち家率や共働き率が高いことで知られます。老後資金を自分で用意する意識と、地域の生活構造には関係があるのかもしれません。
ここで一つ注意しておきたいことがあります。
iDeCoは60歳まで原則として引き出せません。加入率が高いことが、そのまま望ましいとは限らない。教育費や住宅ローンの負担が重い時期に、流動性のない資産を積み増すことが最適とは限らないためです。
当サイトの所得の記事で確認したとおり、前橋市の課税対象所得は全国上位14%にあります。生活コストの記事では、群馬の物価が全国最低でした。
所得が相対的に高く支出が低いのであれば、資産形成に回せる余力はあるはずです。制度を使うかどうかは、居住地に関係なく選べます。
このデータの限界
- 都道府県単位の数値です。前橋市単独の数値は公表されていません。
- 加入者と運用指図者の合計であり、実際に掛金を拠出している人だけの数値ではありません。全国では加入者363万人に対し運用指図者101万人で、全体の約2割が拠出を止めている状態です。
- 分母は20〜74歳人口です。iDeCoの加入可能年齢とは一致しません。
- 企業型確定拠出年金の加入者は含まれていません。本記事の数値は個人型のみです。
- この数値は登録上の住所に基づくものです。転居後に住所変更をしていない場合の扱いは、公表資料からは分かりません。
- 1,000人当たりの値と順位は当サイトが算出したもので、公表値ではありません。同数の県は同順位として扱いました。
- 分子は令和7年3月末、分母は令和7年1月1日現在で、時点が2か月ずれています。
- 掛金額、拠出年数、運用資産額は都道府県別に公表されていないため、どれだけ積んでいるかは分かりません。
よくある誤解
「加入率が高いほど資産形成が進んでいる」
とは限りません。iDeCoは老後資金に用途が限定された制度で、他の手段と組み合わせて考えるものです。
前橋市の貯蓄の記事で、前橋市の1世帯当たり貯蓄現在高が1,781万円で県内4市の最多である一方、負債888万円も最多で、純貯蓄は893万円にとどまることを示した。
「iDeCoとNISAはどちらか一方を選ぶものだ」
そうではありません。税制上の扱いも引き出しの条件も異なるため、目的に応じて併用できます。
「群馬は全国より加入が少ない」
48人は全国平均55人を下回りますが、47都道府県中23位で中位です。北関東では茨城45人・栃木41人を上回り最も多く、下位というわけではありません。
Q&A
運用指図者とは何ですか
掛金の拠出をやめ、それまで積み立てた資産の運用だけを続けている人です。
転職や退職で拠出を続けられなくなった場合などに該当します。
前橋市の加入者数は分かりますか
公表されていません。市区町村単位の数値は集計されていないためです。
企業型確定拠出年金は含まれますか
含まれません。本記事の数値は個人型確定拠出年金、いわゆるiDeCoのみです。
群馬県のiDeCo加入者は全国で何位ですか
20〜74歳人口1,000人当たり48人で、47都道府県中23位です。全国平均55人を7人下回りますが、北関東では茨城45人、栃木41人を上回り、最も多くなっています。
iDeCoの掛金の上限はいくらですか
2024年12月1日施行の拠出限度額は、第1号加入者が月68,000円、第2号加入者で企業年金等がない場合は月23,000円、ある場合は月20,000円です。2026年12月1日からは、第2号加入者の限度額が月6.2万円に引き上げられる予定です。
出典
- 国民年金基金連合会「iDeCo(個人型確定拠出年金)の制度の概況」令和7年3月末現在
- 総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」令和7年1月1日現在(分母の人口)
- 厚生労働省「確定拠出年金制度の概要」(比較表の実施主体・加入対象・拠出限度額・掛金の負担者・税制、2026年9月21日取得)
- 国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」(受取方法と受給開始年齢、2026年9月21日取得)
データダウンロード
本記事で使用したデータは、CSVでご自由にダウンロードいただけます。ライセンスはCC BY 4.0です。
| No | データ名 | 出典 | ダウンロード |
|---|---|---|---|
| ⑲ | 都道府県別iDeCo加入状況 (2025年3月末) | 国民年金基金連合会「iDeCoの制度の概況」令和7年3月末現在 | CSVを保存 |
更新履歴
2026年9月24日 Q&Aと内部リンクを追加
2026年9月21日 47都道府県の一覧表に拡充
2026年9月21日 iDeCoと企業型DCの比較表を追加、限界と誤解を整理
2026年8月31日 公開
